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消化器科病院をお探しの方は、ドクターマップにお任せください!施設情報サイト「ドクターマップ」では、日本全国の消化器科に対応した病院の情報をまとめました。検索方法もカンタン!都道府県名から地域を選んで、お目当ての消化器科のある病院が見つかります!

消化器科とは

消化器科とは、食道や胃腸といった消化管、及びこれらに付随する肝臓や膵臓などを診察・治療する科のこと。「胃が痛い」、「便に異常がある」のような症状のときに訪れます。

なお、消化器科は大きく分けて「消化器内科」と「消化器外科」の2種類。消化器内科は薬をはじめとした内科的な診療、消化器外科は手術による治療を行う点が違います。

ドクターマップでは、消化器科(消化器内科・消化器外科)について詳しくご説明しました。内科・外科の概要はもちろん、各科で診療できる代表的な病気も掲載しています。消化器内科・消化器外科の特徴を知りたい方におすすめです。

消化器内科で受けられる診療

「消化器内科」は、口から肛門までの消化管(食道・胃・十二指腸・大腸)と、これに付属するだ液腺、肝臓、膵臓、胆道などの病気を治療します。食道炎、胃潰瘍、胃炎、腸炎、肝炎、膵炎など多くの疾患が消化器内科の得意分野です。

そして、消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵癌など)やウイルス性肝炎、過敏性大腸症候群、逆流性食道炎などの疾患やピロリ菌の除菌も扱っています。

消化器内科で診療できる病気一覧

消化器内科で診療できる主な病気をご紹介します。

胃潰瘍(いかいよう)

特徴

胃潰瘍とは、胃粘膜を守っている働きと胃酸やペプシンなど胃を攻撃する物質の働きが釣り合わなくなり、胃がダメージを受けることで起こる疾患です。胃の表面は上から粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、筋層となっていますが、ダメージが粘膜筋板まで及んだものを胃潰瘍と呼びます。

ピロリ菌への感染、解熱鎮痛剤などの薬剤の使用、ストレスなどが胃潰瘍の原因。40~60歳代に好発することが多く、それ以外の年代ではあまり多くありません。さらに症状が酷くなると、急性膵炎を起こすこともあります。

症状

胃潰瘍で最も多く見られる症状はみぞおちの辺りに感じる痛みで、ズキズキするような鋭い痛みではなく胃を掴まれているような鈍い痛みを感じます。食後に症状が出ることが多く、胃のもたれや不快感腹部膨満感などもよく見られる症状。症状が進行すると胃が出血してしまうため、吐血や下血などの症状が出ることもあります。

このように、胃が出血した状態が続くことで、貧血を起こしてしまうことも珍しいことではありません。出血していても胃の痛みを感じないケースもあるため、体調の変化に注意が必要です。

小児では、下記のような症状が表れます。

新生児~幼児期:下血・吐血
幼児期:繰り返す腹痛・嘔吐
学童:上腹部痛

治療法

胃潰瘍の治療は、生活習慣の改善と共に薬物での治療を行っていきます。胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害薬、胃酸を中和する制酸剤、胃の防御因子を増加させる胃粘膜保護剤が主な治療薬です。

ピロリ菌の検査によって、ピロリ菌を保持していることが分かった場合には、ピロリ菌の除去が必要。ランソプラゾールのようなプロトンポンプ阻害薬と、抗生物質であるアモキシシリン、クラリスロマイシンの3種類の薬剤を用いて、治療を進めていくことが基本となります。

除菌に失敗してしまった場合は、クラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更して、再び除菌を試みてください。

胃粘膜下腫瘍(いねんまくかしゅよう)

特徴

胃粘膜下腫瘍とは、胃の表面にある粘膜よりも下の筋肉層に発生する腫瘍。通常、腫瘍は正常な粘膜に覆われているため、内視鏡的には表面は盛り上がって見えます。

良性のものと悪性のものがあり、前者に含まれるもので主な腫瘍は平滑筋腫や神経系腫瘍。発生原因には、ピロリ菌、遺伝子変異、寄生虫などの可能性が高いです。

一方、悪性腫瘍としてはGIST(消化管間質腫瘍)が知られ、さらには胃癌が転移したものも含まれます。

症状

胃粘膜下腫瘍の症状としては、良性の腫瘍では無症状の場合もありますが、腹痛、胃部の違和感や不快感、吐き気などが現れることもあります。内視鏡検査で、胃粘膜の盛り上がりがあることで偶然発見されることが少なくありません。

悪性の腫瘍では、胃癌の症状に類似して、腹痛、胃部の違和感や不快感に加え、進行すると吐血や下血、それに伴う貧血が症状です。内視鏡の先に超音波装置を装着した超音波内視鏡で、内部の観察や生検を行って確定診断できます。

治療法

胃粘膜下腫瘍に対する治療は、腫瘍の生検を行って良性であることが確認された場合には、定期的な内視鏡観察で腫瘍サイズの変化を追跡するだけで、特別な治療は必要ではありません。

それでも腫瘍のサイズが急に大きくなり、2cm以上の大きさになった場合には、良性であっても手術の適用になることもあります。

悪性の場合には、癌の進行度に応じ、手術あるいは化学療法が必要。手術の方法は、リンパ節への転移がなく病変部が小さく浅い場合には、部分切除や内視鏡での摘出も可能です。

黄疸(おうだん)

特徴

黄疸とは、黄色い色素であるビリルビンが、何らかの原因で血中に多く出てしまうことで起こる疾患で、皮膚や白目が黄色くなります。肝臓が傷ついたり、胆汁の流れが悪くなったりすることが原因です。

急性肝炎やウイルス、アルコールなど、様々な理由によって引き起こされる病気のひとつ。全身に黄疸が広がると、身体のだるさや皮膚のかゆみなども現れ、日常生活にも影響が出ることもありますが、もともとの体質で黄疸が出やすい方は、他に症状が出ることはほとんどありません。

症状

皮膚の色は人によって違うので、黄疸かどうか判断しにくい場合もありますが、眼の白眼の部分が黄色くなっている場合はほとんどの場合で黄疸です。

肌や白眼が黄色くなる以外に、全身倦怠感、発熱、尿の色が濃くなり便の色が白っぽくなるなどの症状を伴うことがほとんど。症状が悪化すると、お腹に水が溜まったり、血が止まりにくくなったりなどの症状が出ることもあります。

多くの新生児で見られる新生児黄疸では、自然に消滅していくことが多いですが、稀に核黄疸を発症し、脳障害のような後遺症を残すことがあるので注意が必要です。

治療法

肝癌など他の疾患が原因になって黄疸が出ている場合は、もとの疾患の治療が優先的です。黄疸の症状だけを治療していく方法は、残念ながら存在していません。

肝機能が未熟な新生児に起きる新生児黄疸の場合は、いくつかの治療法があります。光を当ててビリルビンを分解していく光線療法などが行われますが、新生児黄疸はほとんどの新生児に見られるものなので、大きな心配は要らないです。

黄疸が出た際は、他に何か別の疾患が隠れていないかどうかを、きちんと検査することが重要となります。

肝硬変(かんこうへん)

特徴

肝硬変とは、ウイルス性肝炎やアルコール性肝炎などにより、繊維(コラーゲン)が異常に増加・凝縮して肝機能の低下を引き起こす病気です。「肝細胞の繊維化」とも呼ばれています。

繊維(コラーゲン)とはタンパク質の一種であり、肝硬変で特徴的なのは、繊維が増加し一塊に凝縮されるため肝臓全体が岩のように固くなることで、肝臓自体も縮小。肝機能の著しい低下で黄疸や浮腫(浮腫)、腹水、さらに重症例では肝性脳症などが見られることが特徴です。

症状

肝硬変で特徴的な症状は、黄疸や浮腫。黄疸とは白目の部分や身体の皮膚が黄色くなることで、比較的気付きやすく、肝硬変発見の手掛かりとなることが最も多い症状です。

その他、腹水も比較的高頻度で見られ、お腹に水が溜まり下腹部が膨満したり、重症例では腹部全体が大きく膨れたりします。酷くなると、肝性脳症などが引き起こされることも少なくありません。

また、肝臓の繊維化に伴い血管が圧迫されることで、食道や胃などに静脈瘤ができ、血液中の血小板が減少することも顕著です。特筆すべきは、肝硬変では症状の全くない時期(「代償期」と呼ぶ)が存在する点。そのため、病気に気づかず重症化してしまうことが多くあります。

治療法

肝硬変に直接有効な薬剤は存在しません。そのため、肝硬変になってしまった場合には、予後を良好にする(症状を悪化させない)ことが最優先事項となります。

低栄養の状態が肝硬変を悪化させることが認められているため、栄養療法(食事内容・摂取量の見直し)や適度な運動・エクササイズなどを行うことが重要です。

また、肝炎ウイルスの中でも、C型肝炎ウイルスが原因の肝硬変では、インターフェロンの単独または併用療法が奏功することがあり、保険適用も可能。アルコール性肝炎が原因の場合に前提となるのはアルコール摂取の制限で、その他、薬物療法では分岐鎖アミノ酸を補うと良いことが多数報告されています。

肝膿瘍(かんのうよう)

特徴

肝膿瘍とは肝臓中に感染性の膿瘍(膿の塊)ができるもので、細菌、原虫(赤痢アメーバ)または真菌(カンジダ菌)が肝臓内に入ってそこで増殖することが原因です。

細菌性(化膿性)の肝膿瘍は、急性胆管炎や胆嚢炎に起因する場合や、総胆管結石や膵胆道系の悪性腫瘍による胆管閉塞の結果、胆管内で胆汁がうっ血して起こります。

赤痢アメーバ性肝膿瘍は、腸管に感染した赤痢アメーバが肝臓内に入って形成。赤痢アメーバ感染は青壮年期の男性に多く、オーラルセックス、アナルセックスなどによる性感染症の一種とも言えるものです。

症状

肝膿瘍では、比較的長期間(2週間以上)にわたる上腹部や右わき腹の痛み、発熱、食欲不振、倦怠感などが続くことが特徴です。また無症状の場合もあれば、腹水や胸水が貯まる重い症状が現れる場合もあります。

赤痢アメーバ感染の場合には、下痢、腹痛や血の混じった下痢が起きることもありますが、必ず腸の症状が出るとは限りません。赤痢アメーバは、海外で汚染された生水や食品を通じて感染することが多く、数ヵ月以上の潜伏期間のあとに肝膿瘍の症状が現れることが多いです。

治療法

肝膿瘍は感染症の一種のため、細菌性肝膿瘍でもアメーバ性肝膿瘍でも点滴や内服での抗生物質の投与が第一選択肢です。この処置は、原因菌以外の、細菌への感染の予防にもなります。

膿瘍が大きい場合、症状が強い場合、投薬治療で十分な効果が得られない場合などには、体内に細い管を入れて膿を吸い出す、経皮的膿瘍穿刺ドレナージという治療が行われます。

胆管閉塞が起こっている場合には胆道ドレナージが、真菌性膿瘍の場合には抗真菌薬の投与が必須。治療が遅れると敗血症や細菌性ショックを引き起こして命にかかわることもあるため、早期の治療開始が必須です。

脂肪肝(しぼうかん)

特徴

「脂肪肝」とは、必要量以上の中性脂肪やコレステロールが肝臓内に貯蔵されていることを言います。肝臓はエネルギーとして使うために脂肪を肝細胞の中に溜めておくのですが、脂肪をエネルギーに変える量よりも貯蓄量が多いと肝臓が肥満状態となります。

肝細胞のうち30%以上が脂肪になると脂肪肝です。脂肪肝の原因は、過食やアルコールの過剰摂取などです。アルコールは肝臓で解毒されますが、アルコールを大量に摂取することで肝臓に負担がかかり、働きが悪くなることなどが考えられます。

糖尿病や脂質異常症によるインスリン分泌の低下も、脂肪肝の原因とされています。脂肪肝は、軽度であれば生活習慣の見直しなどによって改善します。

症状

肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ、症状はほとんど現れません。しかし、脂肪肝は動脈硬化など様々な生活習慣病の発症リスクを高めます。脂肪肝の原因がアルコールの過剰摂取である場合、「アルコール性脂肪性肝炎」に進行する危険があります。

あるいは飲酒の習慣がなく、糖尿病や脂質異常症から発症した非アルコール性脂肪肝も、肝炎を引き起こす可能性があります。肝炎になると、食欲不振や倦怠感、発熱などの症状が現れます。体内で肝臓は腫れており、お腹の右上辺りに痛みが走ることもあります。

褐色の尿が出て、浮腫が現れることもあります。さらに肝炎が進行すると、肝硬変、肝癌になる危険があります。

治療法

脂肪肝の治療の基本は、原因となる生活習慣を改めること。アルコール性脂肪肝の場合は、飲酒をやめるのが一番です。

非アルコール性脂肪肝の場合は、食事療法や運動療法などを中心とし、高脂血症や糖尿病が原因であれば、それらに対し薬物療法を行います。

肝臓の中性脂肪を減らすには、食事の量とバランスを整えることと、適度な運動が欠かせません。急激な体重減少は、かえって悪化をまねくことがあるので、1ヵ月に2~3kgの減量を目安として適度に行いましょう。

十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)

特徴

十二指腸潰瘍とは、何らかの理由で十二指腸の壁を覆う粘膜に障害が生じ、十二指腸の壁が深くえぐれてしまう病気です。症状が進むと、十二指腸の壁に穴があいてしまうこともあります。

発症にはピロリ菌の関与が指摘されており、胃酸の分泌量が多い人によく見られることが特徴。腰痛や関節痛に使われる一部の痛み止めや、血液をサラサラにする働きを持つアスピリンなどの長期間服用が原因で発症することもある病気です。

その他、ストレス、飲酒、喫煙など生活習慣の乱れも発症に関与すると考えられているので気を付けましょう。

症状

十二指腸潰瘍になると、上腹部や背中に痛みが出ることがあります。腹部や背中の痛みは空腹時や夜間に強くなり、食事を摂ると一時的に治まることが多いです。食欲不振や胃もたれ、胸焼けといった症状が現れることも少なくありません。

傷口から出血がある場合には吐血したり、不自然なくらい真っ黒な便が出たりすることもあります。出血量が多い場合に、症状として出てくるのは貧血です。一方で全く症状がなく、健康診断などで偶然見つかるケースも珍しくありません。

治療法

十二指腸潰瘍の治療にあたっては、まずピロリ菌感染の有無を調べることが必要です。ピロリ菌陽性の場合は除菌治療を行いますが、除菌に成功すると十二指腸潰瘍が再発する確率は非常に低くなると言われています。

ピロリ菌陰性で痛み止めを飲んでいる場合には、痛み止めの中止・変更を検討しなければならないケースがほとんど。同時に胃酸を抑える薬を併用し、症状の改善を目指さなければなりません。

傷が小さければ、胃酸を抑える薬を数週間飲み続けることで、傷が治癒する場合が多いです。一方で傷が大きい場合は、内視鏡による治療を行い、穴があいている場合には手術を行うこともあります。

胆石症(たんせきしょう)

特徴

胆石症とは胆肝系に石ができる病気で、石が形成された場所により主に胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石の3種類に分けられます。このうち、胆嚢結石が最も多く70~80%程度。石の成分は、コレステロールやビリルビンカルシウム、あるいはビリルビンカルシウムに鉱物の混じったものなどです。

世界的に見ると、加齢白人、肥満、女性、多産、脂質異常症などがリスク要因として挙げられていますが、日本人については男性患者の方がやや多くなっています。

症状

胆石症の症状として、一般的には胆嚢がある下腹部の痛みや心臓から肋骨付近にかけての痛みが特徴的ですが、無症状の場合も多くあります。また、発熱、嘔吐、黄疸などの症状が出ることも稀ではありません。

無症状の場合には、そのまま放置しても症状が出ることはあまりありませんが、急性胆嚢炎などを発症した場合には、熱と痛みなどの症状が現れることが多いです。

カルシウム分の多い石はX線透視で確認が可能で、また、腹部エコー検査も結石の確認に有効な方法になります。

治療法

症状のない胆石は、経過観察の対象です。胆嚢炎などを併発して症状が現れた場合には手術が行われますが、その場合、開腹あるいは腹腔鏡下での胆嚢摘出となります。

手術以外の、胆石症の治療法のひとつは、胆石を特殊な薬剤を用いて溶かして、排出させる溶解法。この方法は、特にコレステロール胆石に対して、有効であることが実証済みです。

また、身体の外から衝撃波を当てて石を砕く対外衝撃波結石破砕療法(ESWL)も高い効果のある方法と言えます。

大腸ポリープ(だいちょうぽりーぷ)

特徴

大腸ポリープとは、大腸の粘膜の一部が盛り上がり、いぼ状になったもので、直腸や結腸に生じるポリープの総称です。

大きく「腫瘍」と「それ以外のポリープ」の2つに分けられます。大部分のポリープは「腺腫」と言う良性の腫瘍ですが、1㎝以上になると部分的に小さな癌が発生していることが多くなり、長期間放置していると進行癌になる可能性が高くなります。

その他に、炎症性や過形成によるポリープもあります。炎症性のものは、腸に強い炎症を起こす病気にかかったあとにできます。いずれも良性で放置しても、癌化することはほぼありません。

症状

大腸ポリープは、大腸や直腸の内壁に、いぼ状やきのこ状に隆起したものができることで、ほとんどの場合で自覚症状がありません。小さいポリープであれば無症状であることも多いため、早期で見つけるためには癌検診を受けることが必要。

ポリープが大きくなってくると排便時に擦れて出血したり、血液の混ざった便が出たり、便が出にくくなったり、腹痛や下痢などの症状が出ます。

成長したポリープが肛門から飛び出したり、肛門の近くで大腸を塞いだりすることも稀に起こり得る症状です。

治療法

大腸ポリープは、内視鏡的切除を行うことが基本的。内視鏡的切除には、ポリペクトミー(ポリープの茎にワイヤーをかけて切除)、内視鏡的粘膜切除術[EMR](茎がない平坦なポリープに用いられる)、内視鏡的粘膜下層剥離術[ESD](範囲が広い病変に対し電気メスで粘膜下層を剥離して切除)の3つ方法があります。

すべての大腸ポリープが内視鏡の適応となる訳ではなく、6mm以上の良性ポリープと、リンパ節に転移している可能性がほとんどなく、内視鏡で一括切除できる癌のみが内視鏡適応となるポリープとなります。

腸管癒着症(ちょうかんゆちゃくしょう)

特徴

腸管癒着症とは、腸管同士あるいは腸管と周辺にある腹膜や大網との間に癒着が生じ、その結果、腸管が引っ張られて折れ曲がり、腸内の通過障害が起きる病気です。

原因としては、開腹手術後に極めて高い確率で起こる他、虫垂炎や胃・十二指腸潰瘍、子宮内膜症などの強い炎症を伴う病気で炎症が進んだ場合に起こります。腸閉塞や慢性骨盤症は、腸管癒着症が進んだ結果です。またこの病気には、精神的なものも無関係ではありません。

症状

本来は離れている組織が結合して、腹部の内部の形態に異常が生じるため、腸管癒着症の症状は、腹部の不快感や腹痛が代表的なものです。腸の通過障害に伴って、吐き気や食欲不振なども生じ、さらに腸閉塞や腹膜炎を起こすと、激しい腹痛・嘔吐や強い便秘が起こります。

これらの症状は、大腸癌などでも起こるものなので、きちんとした診断が怠れません。まずは、レントゲンやCTなどの画像検査を行います。精神症状としては、不安感、不眠、倦怠感などが現れます。

治療法

腸閉塞にならないまでも、腸の通過障害を引き起こしている場合、その改善のために絶食と点滴が適用です。同時に、繊維質や水分をきちんと摂ることを心がけるなど、食事内容の改善や便秘にならないような配慮も必要ですが、便秘が酷い場合には、緩下薬や消化薬の使用を避けてはいけません。

また腸管癒着症で腸閉塞を繰り返し、薬によるコントロールが難しい場合には、腹腔鏡で癒着部分をはがす手術や、腸管の一部を切除する場合があります。

直腸炎(ちょくちょうえん)

特徴

直腸炎とは、直腸、すなわち肛門のすぐ内側にある、腸の粘膜にできる炎症のことです。直腸炎は、病気や薬など様々な原因で発生します。

直腸炎を起こす代表的な病気は、潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸の炎症の病気。これらの病気は、症状が長く続くと癌にかかりやすいことが知られています。

その他、性感染症や癌治療のための放射線治療で、直腸炎が発生することも少なくありません。さらに、薬やミルクアレルギーが原因となることもあるため注意が必要です。

症状

直腸炎の主な症状は、下痢や血便、下血などです。また排便時に痛みを感じ、便が溜まっていなくても頻繁に便意を感じることもあります。これに加え、直腸炎の原因に関連した症状が現れる可能性も否定できません。

直腸炎の原因が潰瘍性大腸炎やクローン病の場合は、発熱や貧血、体重が減少することもあり、性感染症などが原因の場合は、肛門と直腸に激しい痛みを感じることも多いです。放射線治療が原因の場合は、血液検査で異常が現れ、免疫力が低下することもあります。

治療法

直腸炎の治療は、原因となっている病気などに対する治療を行うことが原則。潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の炎症の病気が原因の場合は、炎症を抑える薬や免疫をコントロールする薬などで治療を行い、重症の場合は、炎症の激しい部分を手術で切除することもあります。

性感染症が原因の場合は、病原体に対して抗生物質や抗ウイルス薬などを使って治療します。放射線治療が原因の場合は、炎症を抑える薬や排便をコントロールする下痢止めなどを使うことも少なくありません。

ワイル病(わいるびょう)

特徴

ワイル病(黄疸出血性レプトスピラ病)とは、病原性レプトスピラによる急性の熱性感染症で、届け出義務のある第四類感染症です。この菌を保有しているネズミ、犬、家畜などの尿が河川に入り、汚染された河川の水を消毒しないで直接体内に取り入れた場合に発症します。

特に洪水のあとに注意が必要で、日本では1970年代前半までは年に50人以上の死者が出るほどの危険な病気でしたが、ワクチンの開発などにより患者数が減ってきました。

症状

レプトスピラ感染症の中でも最も重篤な病気で、感染後3~14日で高熱を発し、頭痛、筋肉痛や悪寒などインフルエンザに似た症状が現れますが、そのうちに黄疸、出血、タンパク尿などのより重い症状が現れ、死亡することもあります。

感染初期の症状が典型的ではないため発見するのが難しく、重症化すると死亡率も20~30%にも達する危険な感染症として無視できません。現在は、PCR法による遺伝子解析で正確な菌の同定が可能です。

治療法

ワイル病に感染して発症した場合には、抗菌薬の早期の投与が効果的です。また、ワクチンが開発されているため予防効果が期待できます。

この病気は、その感染源の特徴から、牧畜業や農業に従事する人に危険性があり、ワクチン投与は主にこれらの人々に対してのもので一般の人には必要ありません。

また、感染予防のためにワイル病の流行地域ではできる限り水に入らないことや、やむを得ず入る場合には、長靴やゴム手袋の着用の徹底が必要です。

消化器外科で受けられる診察

「消化器外科」は、口から肛門までの消化管である食道・胃・十二指腸・大腸と、これに付属する唾液腺、肝臓、膵臓、胆道などの病気を外科的に治療します。

現在は、外科の医師が消火器の手術を担うことも多くありますが、消化器外科として専門の診療科を設ける病院も。「胃腸外科」や「食道胃外科」、「肝胆膵外科」などと、さらに専門分野を特化している場合もあります。

対象となる主な病気は、大腸や小腸、結腸、直腸、肛門の癌をはじめ、良性腫瘍、虫垂炎(盲腸)など。憩室炎、憩室出血、憩室穿孔といった大腸憩室症や、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患、腸閉塞にかかわる病気などです。痔や肛門周囲の膿瘍など、肛門疾患を扱うこともあります。

消化器外科で診療できる病気一覧

消化器外科で診療できる主な病気をご紹介します。

大腸癌(だいちょうがん)

特徴

大腸にできる腫瘍のうち、悪性のものが「大腸癌」です。大腸癌は、良性の腫瘍であるポリープが悪性に変わったものと、粘膜に最初から悪性のものができるものと2種類があります。良性の腫瘍が悪性になる原因は、はっきり解明されていません。

大腸癌には、直腸癌や結腸癌があり、進行度合いによってステージ0からⅣまでの5段階に分けられています。それぞれの状態に合わせて、内視鏡治療や化学療法、外科手術、放射線療法などを選択。腫瘍を手術ですべて摘除することができれば、治すことが可能です。

肝臓や肺などに転移しやすい癌ですが、転移がなければ回復の見通しが比較的良い病気と言えます。

症状

大腸のどの部分に癌ができたかによっても異なりますが、初期のうちはあまり症状がないようです。進行すると血便や下血、下痢、便秘を繰り返します。お腹に張りがあり、細い便が出るときなども注意が必要です。

なかでも血便が最も代表的な症状ですが、痔など他の病気と思い込み、血便があっても自覚ができないことがあるようです。しかし、癌は早期発見が肝要なため、血便が見られたときは早めに医療機関を受診することが望まれます。

この他、腹痛や貧血、体重の減少などの症状があることも。合併症として腸閉塞を起こすと、嘔吐が見られます。

治療法

大腸癌は、癌をすべて取り除けば治すことが可能。初期であれば、内視鏡で癌を取り除きますが、内視鏡での治療が難しい場合には手術が必要です。

癌が他の臓器に広がっている場合には、その部分の手術も同時に行うことが多く、抗がん剤による化学療法は、癌が大きくならないようにしたり、再発を防いだりするために行われます。

癌が進行している場合には、手術後に化学療法と放射線治療を行うことがほとんど。手術前に、化学療法と放射線治療を行って治療効果を高めることも珍しくありません。

虫垂炎(ちゅうすいえん)

特徴

「虫垂炎」とは、「盲腸」や「盲腸炎」として知られる病気であり、15人にひとりが発症すると言われています。実際には、盲腸そのものではなく、盲腸の右下にある虫垂(ちゅうすい)という臓器で炎症が起こるのが「虫垂炎」です。

虫垂は、約5~10cmの突起物で免疫にかかわっているとされますが、現在では成人には必要がない臓器とも言われています。

虫垂炎の原因は、リンパ組織が必要以上に細胞を作ってしまう「過形成」や、便などの異物が虫垂の入口を塞ぐこと。虫垂の内部で血行が悪化した状態のところに、何らかの細菌が侵入することで、急性の炎症が起こると考えられています。

治療は、開腹手術や腹腔鏡による手術。状態によっては、手術を行わずに薬物療法を行います。

症状

突然、お腹に激痛が走り、最初はお腹の上辺りに痛みがありますが、少し時間が経つとお腹の右下辺りに痛みを感じるようになり、同時に嘔吐が始まります。

その後、熱が徐々に出始め、37.5℃前後の微熱に。腹痛、嘔吐、発熱の3つの症状が併発すると虫垂炎の疑いが強いため、早急な対処が必要です。

虫垂炎は、適切な治療によって治る病気ですが、放置しておくと悪化します。特に6歳以下の小児では、虫垂壁に穴が開く「腹膜炎(ふくまくえん)」への進行が早く、そうなると重症化するため注意が必要です。

治療法

虫垂炎の症状が軽い場合には、抗菌剤を投与し絶食して様子を見ることが多く、症状が重い場合には手術で虫垂を切除。手術は腹腔鏡で行われることもありますが、重症の場合に選択されるのはお腹を開く開腹手術です。

抗菌剤の効きが悪く、治療をせず放置して虫垂炎が進行すると、虫垂の壁に穴があいてしまいます。穴があいた直後であれば手術を行いますが、状態によっては抗菌剤を投与して症状が落ち着いてから手術をすることも少なくありません。

大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)

特徴

「大腸憩室症」とは、大腸の壁に「憩室(けいしつ)」ができる状態のことです。憩室は大腸壁の一部が袋状に膨らんだもので、人によって複数の場合もあれば憩室がひとつもない場合もあります。

憩室に炎症がなければ、治療はしなくとも問題ありません。しかし、ここに炎症が起こると様々な症状が見られ、憩室に便が詰まるなどの原因で炎症が起こると「大腸憩室炎」となり、痛みや発熱、出血を伴います。また、出血が酷いと「憩室出血」、壁に穴があくと「憩室穿孔」と診断されるのです。

大腸憩室症は、先天性のものもありますが、後天性であることがほとんど。主にしつこい便秘により、大腸内部の圧迫が上がり、大腸の壁の弱い部分から粘膜が飛び出すことが原因とされています。

症状

虫垂炎と症状が似ていますが、大腸憩室症の炎症では、大腸のあるお腹の下の方が急に痛くなることが多く、それに伴い下痢が見られます。

その後、熱が出始め、便の色が赤黒く変化。軽い憩室炎では、痛みも弱く下痢や便秘がある程度であり、開腹手術も必要ありません。

しかし、治療をせずに炎症が悪化すると、お腹の痛みが増して熱が出て、「憩室出血」となって血便が出るようになります。

憩室に穴があく「憩室穿孔」まで炎症が進むと腹膜炎になり、緊急手術が必要。この場合は、腹痛や吐き気、嘔吐、発熱、頻脈、脱水などの症状が現れます。

治療法

憩室があっても、症状が出ていなければ治療は必要ありません。ただし、炎症や出血がある場合や、憩室に穴があくような場合には、症状に応じた治療を必要とし、特に炎症がある場合は絶食して抗菌剤で治療を行います。

症状が強い場合や憩室に穴があいている場合には、手術で腸管を切除することが必要です。少量の出血がある場合は、入院して安静を保ち、絶食の上で点滴を行い、血が止まるのを待たなければなりません。

内視鏡検査時に出血を確認できた場合には、出血部位を機械的にはさんで止血することがほとんど。出血量が多かったり止血が十分にできない場合は、血管に細い管を入れて止血を行ったり、手術で出血部位を切除したりすることもあります。

クローン病(くろーんびょう)

特徴

「クローン病」とは、消化器にいくつかの炎症や潰瘍が点在し、腹痛や下痢、血便などの症状をもたらす慢性の病気です。大腸と小腸の粘膜に炎症や潰瘍が起こる慢性の病気のうち、原因が不明のものを総じて「炎症性腸疾患」と呼びますが、クローン病はそのひとつ。

クローン病の炎症や潰瘍は、口腔から肛門までの、どの部分にも見られ、特に小腸の末端部に多く発生します。

クローン病の原因ははっきり解明されていませんが、細菌やウイルスによる感染、遺伝、食べ物など異物に対する免疫異常、血管障害など。ヨーロッパやアメリカ合衆国など先進国に患者が多いことから、動物性のタンパク質や脂肪をたくさん摂取する欧米型の食生活との関係性が疑われています。

症状

炎症や潰瘍が、どこにできるかによって症状が異なります。腹痛と下痢は、ほとんどの患者に見られるようです。

他にも、発熱や血尿、血便、疲れ、倦怠感、体重の減少、貧血などの症状が起こることも。基本的には、良性の病気とされていますが完治は難しく、症状が一度治まっても再発することが多く、薬物や栄養指導などで長期の治療を行います。

主な合併症は、瘻孔(ろうこう)や狭窄(きょうさく)、膿瘍(のうよう)など腸管の疾患ですが、この他に関節や皮膚、眼などの腸管ではない部位の疾患を引き起こすことも。合併症の状態によっては、手術も必要です。

治療法

クローン病の治療は、症状に応じて薬物治療、栄養や食事をコントロールする治療、手術などが行われます。

薬物療法では、ステロイドや炎症を抑える薬、免疫をコントロールする薬などが使われることが多く、肛門の病変を合併する場合には、抗生物質を使用することも少なくありません。また、腸を休ませるために食事の量を減らして、栄養剤を摂る患者さんも多いです。

栄養は、点滴で静脈内に投与することもありますし、直接飲んで、管を使って胃に入れることもあります。腸の状態が悪く、合併症がある場合には手術を行いますが、再発することも少なくありません。

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

特徴

「潰瘍性大腸炎」とは、大腸の粘膜にただれや潰瘍ができる病気です。多くの場合、大腸の中でも肛門のすぐ上にある直腸にただれや潰瘍ができ、そこから上の方へと広がっていく過程をたどります。

直腸から始まり、大きなものでは、その上にある結腸全体にまで進行。軽症のものから中等症、重症、激症までがあり、病状が悪いほど、症状も深刻になります。

急性型と慢性型があり、治まったり悪化したりを繰り返すことが多いです。症状が治まっても再発する可能性があるため、症状のない期間は「寛解期」と呼ばれています。

潰瘍性大腸炎の原因は、はっきりと解明されていません。免疫異常や腸内細菌の異常、遺伝的な要因、食べ物による影響などが考えられます。

症状

下痢、腹痛があり、膿の混じった軟便や血便が出ることも。重症の場合は、発熱や貧血、疲れ、倦怠感、食欲不振、体重の減少など身体全体に症状が現れます。症状は「寛解期」と、自覚症状がある「活動期」を繰り返すことが多いようです。

通常は、薬物などによる内科治療を行いますが、出血が多いときや大腸の壁に穴があいてしまったとき、癌の疑いがあるときなどは、大腸全摘手術を行います。

良性の病気ではありますが、発病後7年以降は大腸癌ができやすいため、定期的な検査を受けることが大切。また、眼や皮膚、肝臓、胆嚢(たんのう)、関節などに合併症が起こることもあります。

治療法

潰瘍性大腸炎の治療は、薬物療法が中心となり、治療で使うのはステロイドや炎症を抑える薬や免疫をコントロールする薬などです。また、炎症を引き起こす白血球の一部を血液から取り除く治療が行われることもあります。

激しい腹痛や高熱があり全身の消耗が激しい場合には、入院して絶食の上でステロイドの点滴を行うこともあり、薬で十分な効果が得られない場合や副作用などで薬が使えない場合や腸に穴があいている場合、大量の出血がある場合、癌がある場合などには、手術で大腸を切除することも少なくありません。

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