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【心療内科】
強迫性障害・摂食障害など 心療内科で受けられる診療

心療内科
診療科目
心療内科

「心療内科」はストレスやこころの問題が密接に関係して発症する身体の病である、心身症(動悸・腹痛・吐き気など)を専門的に扱います。

「心療内科」はストレスと関連する病気(心身症)を扱います。心理的・社会的要素による、種々のストレスが深く関与して生じる内科的病気(胃潰瘍、喘息、狭心症、高血圧症など)を治療します。

精神的な問題が不安などの形で心理的な心の面に強く現れれば「精神科」の疾患となり、「心療内科」と区別されています。

強迫性障害(きょうはくせいしょうがい)

特徴
強迫性障害とは不安障害のひとつで、本人の意思とは無関係に強い不安に襲われ何度も確認したり、不安を取り消そうとする行為の繰り返しにより日常生活に支障がでる病気です。原因としては性格・環境・ストレスの関与の他、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の機能障害が示唆されていますが、まだまだ詳細な要因は解明されていません。認知行動療法や薬物療法により症状が改善するケースもあることから、周囲の人が「おかしいな」と思ったら専門機関に早期に相談することが大切です。
症状
強迫性障害でみられる症状は強迫症状ともよばれ、「ドアにカギをかけ忘れたのではないか」「手がまだ汚れているから洗い直さなければならない」「鍋の火を消し忘れたのではないか」などといった不安感を生じさせる「強迫観念」と「何度も確認する」行為を繰り返すといった強迫観念を取り払う行為である「強迫行為」の2つからなるのが特徴です。確認作業のため何度も家に引き返したり家から出ることができなかったりすることで、朝の出社に遅刻してしまうなど社会生活に支障を与えるもの。多くは進行すると患者自身に「自分の行動が変に思われている」「自分は人と少し違う」という自覚が出てくることがあるのが特徴です。
治療法
認知行動療法や暴露療法と薬物療法を組み合わせて行なうのが一般的。何度も確認しようとする強迫行為である行動に焦点をあて、行動を変えることで強迫観念である認知を変容させるというものが認知行動療法です。例として挙げられるのは出社に遅れないように時間になったら「ドアの鍵」が気になっても確認作業を我慢して駅へ向かい電車に乗る、という練習を繰り返すことなどがあります。「今日も大丈夫だったからきっと明日も大丈夫」と患者に安心させることで不安感が薄れていくため非常に効果的な治療法です。薬物療法ではセロトニンを調整する抗うつ薬の一種であるSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)や不安をとり除く抗不安薬などを使います。薬である程度気持ちを落ち着かせてから認知行動療法を行なうと良いでしょう。

恐怖症(きょうふしょう)

特徴
恐怖症とは不安障害の一種で、特定の対象・状況に対し過度の不安になることにより日常生活に支障を来す病気です。理由がないのに不安感があったり、不安が長期的に続いたりすることが特徴。パニック発作を起こすこともあり、このようなケースでは日常生活が大きく制限されるため早急な治療が必要になります。暴露療法や薬物療法が非常に有効な病気であることから適切な治療を行なえば回復する可能性の高い病気ですが、原因についてはまだはっきりとは解明されていません。
症状
恐怖症の症状には様々なものがあります。人と会って話すことを極端に恐れたり緊張したりする対人恐怖症や高い所を過度に恐れる「高所恐怖症」、狭い場所を怖がる「閉所恐怖症」、塵や埃など不衛生な場所を恐れる「塵埃恐怖症」などがあります。これらはいずれも「限局性恐怖症」と呼ばれています。また「広場恐怖(症)」も代表的な恐怖症で、人の集まる場所や人込みに行くと突然動機がして苦しくなるパニック発作を伴うことが多く、広場恐怖症の起こりやすい場所としては電車やバスの車内などです。
治療法
恐怖症の治療法で有効性が認められているものに暴露療法と薬物療法があります。暴露療法とは患者が恐怖を抱いている場所に実際に向き合わせる治療法ですが、恐怖感や不安感が非常に強い場合には初めから特定の場所に向き合うのではなく、「想像させる」ことから行なっていきます。例えば高所恐怖症の場合では「高いところを見上げてみる」、不潔恐怖症では「不潔な場所の写真を見る」などです。こうした段階から始めて徐々に実際に向き合ういった段階を踏んでいくことにより症状が緩和していきます。薬物療法では抗不安薬や少量のSSRIなどの抗うつ薬を用います。

摂食障害(せっしょくしょうがい)

特徴
摂食障害とは食行動の異常とそれに伴う認知や情動の障害を特徴とするもの。体重や体型の認知が障害される「神経性やせ症」と、食のコントロールができずに頻繁に過食をしてしまう「神経性過食症」、むちゃ食いを繰り返す「過食性障害」のことを指します。極度な低栄養による衰弱死、不整脈、感染症を要因とし、他の精神疾患に比べ死亡率が高いため、早急に対応をしなければなりません。また、患者本人が自ら治療したいと望むことが少ないことも特徴的です。
症状
摂食障害は主に「拒食症」と「過食症」に大別されます。両者ともに「痩せたい」という強い願望が背景にありますが、その原因として挙げられるのは、「自分には価値がない」といった自己否定感や「痩せているほうが美しい」といった社会的背景です。「拒食症」では極端に食べる量や回数を減らすなどの行動が見られ、反対に「過食症」では度を越えて食べたり食べたものを故意に吐いたりを繰り返すことが特徴。過食症では吐くことの他にも下剤を使う・利尿剤を使うなどして飲食物を排泄する行為もみられます。また、拒食症から過食症になることも少なくありません。
治療法
摂食障害の治療の基本は医師や臨床心理士、患者とその家族間の連携及び患者の「治療を受ける」という意欲であり、薬物療法ではありません。拒食症・過食症ともに有効な特効薬はなく、また患者自身も「治療して太るのが怖い」という思いからなかなか治療の意思を示さないことが多い故に、他の精神疾患以上に摂食障害の治療は難しいです。カウンセリングなどの心理療法が有効な治療法のひとつになり、家族の治療への積極的な参加及び協力が不可欠となります。摂食障害治療の基本は患者の複雑な「家庭環境あるいは精神状態」を修正することにより患者の抱える「自己否定感」を取り除くことであると理解することが重要です。

空気嚥下症(くうきえんげしょう)

特徴
空気嚥下症とは空気呑気症ととも言われ、食事などに際して通常よりも多く空気を飲み込んでしまい、その空気が胃や腸に溜まって不快な症状を引き起こす病気です。気にするとますます空気を飲み込む回数が増えてしまい症状の悪化につながります。ストレスの多い人や神経症の人に良く見られ、歯を食いしばることによって舌が上顎に張り付き、喉に溜まった空気を無意識のうちに飲み込むこともひとつの原因。歯の食いしばりをしていると肩や首のコリにつながり、それがまたストレスになるという悪循環で症状が悪化してしまうのです。
症状
空気嚥下症の症状は喉の違和感、喉の渇き、胃の不快感、腸の膨満感、おなら、げっぷ、腸のゴロゴロ感、腹痛、強い満腹感、食欲が出ないなど、その多くは消化器系の不快感です。消化器系のどこかに病変がある訳ではないため器質的な病変などは確認されませんが、症状が悪化しない訳ではありません。一方、症状のことを気にかけるとますます空気を飲み込んでしまい、さらに症状を悪化せるという心理的な側面も持っています。また、ストレスが原因で空気嚥下症になった人は過敏性大腸症候群を併発する可能性もあるため注意しましょう。
治療法
空気嚥下症は器質的な病気ではないため特効薬はなく、対症療法での対応となることがほとんどです。消化器系の症状の改善のためには大腸のガス排出薬、大腸の運動改善薬や消化器系の薬などが処方されます。この症状には精神的なものも大きく影響すると思われるため、内科だけではなく心療内科を受診するのもひとつの方法ですし、心療内科での治療以外に歯科でのマウスピースによるスプリント療法の組み合わせが効果的とする報告もあります。

抑うつ神経症(よくうつしんけいしょう)

特徴
抑うつ神経症とは抑うつ気分が1日中続く慢性の病気です。うつ病との違いは抑うつ気分の程度と期間であり、2年以上続く状態を抑うつ神経症といいます。子どもや青年では1年以上の長期にわたって続いていることです。男女差では男性よりも女性の方が2~3倍多いのが特徴的。なにごとにも努力をし不平不満を言わずなかなか眠ることができず不全感を持ちますが、日常生活で必要なことは何とか対応できます。不安障害を合併する人も少なくありません。なお、正式には1980年から「気分変調性障害」という病名に変わりました。思春期ごろから成人した後も続くことが多いため、性格の問題として片付けてしまう患者もいます。
症状
抑うつ神経症(気分変調性障害)の症状ではうつ病と同じように抑うつ気分を呈し、食欲の低下(あるいは亢進)、不眠(あるいは過眠)や集中力、判断力の低下、自己評価の低下などを伴います。抑うつ気分の程度は軽めですが2年以上慢性的に続いているのが特徴です。神経質な人や感受性の強い人がなりやすく、心理的な葛藤が起こりやすいことに注意が必要です。パニック障害や全般性不安障害といった不安障害を併発することも多く、また、発汗やめまい、震えなどの自律神経症状を伴うこともあります。
治療法
抑うつ神経症(気分変調性障害)の治療では抗うつ薬、気分調整薬や抗精神病薬などを使った薬物療法の他、精神療法や心理療法が行なわれることもあります。精神療法や心理療法とは訓練を受けた専門家と対話をすることで困難と向き合い、自己への理解や認識を深めていく治療法です。薬物療法と精神療法・心理療法は併用することも少なくありませんが、薬物療法に抵抗が強い場合は、精神療法・心理療法からはじめ、服薬への不安軽減後に併用する方もいます。

離人感・現実感消失症(りじんかん・げんじつかんしょうしつしょう)

特徴
離人感・現実感消失症とは、自分の行動・生活をどこか違うとこからみているような「離人感」と、自分が外の世界から切り離されていると感じる「現実感消失」が持続、または反復する自己感覚の変容を特徴とするものです。離人感と現実感消失といった体験の変容があっても完全な現実検討は保持されます。
自分が本当に存在しているのか不安になったり、自分の知覚が現実のものか繰り返し確認したりする人も多くおり、ストレス、抑うつや不安の悪化、新しい環境、刺激が多すぎる環境、睡眠不足などによって症状が悪化することもあります。
症状
離人感・現実感消失症の症状は「離人感」と「現実感消失」のどちらか、またはその両方が存在するものです。離人感とは自分が外の世界と完全に仕切られており何事に対しても現実感がわかない、夢の中にいるように、または自己の身体から遊離されているように感じるものです。「自分の言動を自らコントロールできない」と訴えることも少なくありません。「現実感消失」とは、外の物事が全く違ったように見えたり聴こえたりすることです。こうした症状は数時間~数週間に限定して現れる例や数ヵ月続く例、その他何年も長期間にわたって続く例など様々です。
治療法
離人神経症の治療は精神療法と薬物療法を組み合わせて行ないます。
抑うつ症状や不安感などを伴う場合は抗うつ薬や抗不安薬といった薬が有効ですが、この病気が強いショックやストレス環境により引き起こされていることが多いため、精神療法に比重がおかれる傾向にあります。精神療法では認知療法や何かに没頭することにより離人感などから気をそらす行動療法、精神力動的精神療法などが行なわれます。
抗不安薬は場合によっては離人感や現実感消失を悪化させることもあるため、定期的な診察を受け医師はこれらの薬の使用を注意深くモニタリングしていきます。