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【婦人科】
頻発月経など 婦人科で受けられる診療

婦人科
診療科目
婦人科

「婦人科」は、女性の身体を総合的に診て、子宮や卵巣、女性性器(子宮・膣)などの疾患の他、生理不順や更年期障害など女性特有の病気や症状の治療とケアを行ないます。

婦人科の病気の早期発見のためにも婦人科検診を受診することは重要とされており、特に子宮がんや乳がんの検診が重要視されています。

また、結婚を控えた女性は「ブライダルチェック」(血液検査や子宮がん、乳がん、性感染症などで問診や内診、超音波検査など)を行ない、婦人家系の疾患がないか検査しておくと良いでしょう。

過少月経(かしょうげっけい)

特徴
過少月経とは、通常の月経より少ない経血の状態のこと。通常の月経期間は、3~7日間ですが、それより短い2日間で終わると過少月経の可能性があります。生理周期が安定しない思春期や、生理の経血量が少なくなる更年期であれば、特に問題のない病気です。その他、子宮の発育不全や、中絶による子宮内膜の癒着などが原因で起こることもあります。ただ、過少月経には子宮の病気が隠れている場合があるため、いつもより極端に量が少ないと感じたら受診が必要です。
病状
過少月経の症状は、月経血の量がいつもより少なかったり、月経期間が2日以内と短期間で終わったりします。月経の量としては、1日ナプキンをほとんど替えないくらいの量です。ただ、低用量ピルを服用している場合、経血量を少なくする効果のために過少月経のような症状が現れますが、病気ではありません。また、ピル服用以外でも間違いやすい症状があります。それは、生理以外に出血する「不正出血」と妊娠初期に現われる「着床出血」。月経とは違うため注意が必要です。
治療法
まずは過少月経の症状が続くかどうかを観察します。環境の変化、過度なストレス、不規則な生活、ダイエットのしすぎ、太りすぎなどのホルモンバランスが崩れて起こる過少月経は機能性過少月経です。機能性過少月経は、ホルモンバランスを安定させるために、規則正しい生活や健康的な体作りをし、生活リズムを整えて経過観察していきましょう。30代以降の女性に多く、子宮異常や病気が原因で起こる過少月経を器質性過少月経と言います。器質性過少月経は療法で治療する場合もあるため、病院の受診がおすすめ。

過多月経(かたげっけい)

特徴
過多月経とは、通常の経血量より多く、生理期間も長くなる病気です。レバーのようなドロッとした血の塊が出ます。いつもより量が多く何度もナプキンを交換したり、なかなか生理が終わらないということが続いた場合は、過多月経の可能性が高いです。ふだんの生活に支障をきたすような場合も過多月経といえます。過多月経は、子宮筋腫、子宮内膜炎、さらに卵巣の機能不全といった病気が影に隠れていることがありますから注意が必要。
病状
通常の生理の場合の平均出血量が20~100mlなのに対し、150ml以上の出血が出るのが過多月経の症状です。1時間ごとにナプキンを交換しなければならないほどの大量出血や、レバー状の血の塊が出るなど、不快な症状を伴います。あわせて、鉄欠乏性貧血の症状も現れることがほとんど。めまいや立ちくらみ、だるさや疲れと言った症状も少なくありません。過多月経は、原因となる病気がある場合と、ホルモンバランスの崩れや血液の異常からなる場合とがあります。
治療法
過多月経の治療法は原因により様々。ホルモンバランスが起因となる場合は、生活リズムを整えたり、食生活を改善したり、あるいはストレスをためない、体を冷やさないなどの対処をし、経過観察とします。病気が原因で過多月経の場合は、薬物療法や外科的処置が必要です。薬物療法のひとつとして挙げられるのは低用量ピル。ピルを服用することで、経血量を安定させます。子宮筋腫や子宮内膜症が原因の場合は、手術をしなくてはなりません。

外陰炎(がいいんえん)

特徴
外陰炎とは、腟の入り口周囲にあたる外陰部が炎症を起こす病気です。
黄色ブドウ球菌などの細菌や、ヘルペスやヒトパピローマウイルスなどのウイルス、カンジダなどのカビやダニの感染が原因となることがあり、性交渉で感染することも少なくありません。また、外陰炎は抵抗力の弱い小児や妊婦、エストロゲンの低下した老婦人及び糖尿病患者などでも発症します。下着がこすれたり、刺激の強い洗浄剤で洗ったりすることで炎症を起こすこともあります。腟炎を合併することもしばしばです。
病状
症状としては、外陰部全体が赤く腫れたり、強いかゆみやヒリヒリとした痛みを伴ったりします。
性器ヘルペスでは外陰部に水疱ができ、強い痛みを伴います。重症化すると、排尿や歩行が困難になることもあります。尖圭コンジローマでは、外陰部に乳頭状の腫瘍を認めます。バルトリン腺の排出管が閉塞し、分泌物がたまってそこに細菌が感染し増殖するバルトリン腺炎では、外陰部にしこりができ、痛みを伴います。ケジラミが寄生することによる毛ジラミ症では下着に黒色の点状のシミが付着することがあります。ダニやカンジダでは強い痒みを伴います。
治療法
原因に応じて治療を行ないます。感染症の場合の治療法は、病原菌に対する薬の投与や塗布です。おりものにも異常がある場合は、同時に腟炎の治療もしなければいけません。原因によって治療方法が変わるため、自己判断で市販楽を使わないようにしましょう。余計に悪化させてしまい、治療が長引くことがあります。予防としては、デリケートゾーンをとにかく清潔に保つことです。通気性のいい綿下着や服を着用したり、ナプキンやシートをこまめに変えたりすることが大切です。

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)

特徴
子宮筋腫は、子宮の中にある筋肉の部分に腫瘍ができる病気です。子宮筋腫は、小さなものも含めると、30歳以上の女性の20-30%にみられます。子宮筋腫は良性の腫瘍なので、それ自体が生命を脅かすようなことはありません。ですが、放置しておくと、赤ちゃんの頭ほど大きくなることもあります。腫瘍は1個の場合もあれば複数できることもあり、大きくなることもあれば、進行が遅いものも存在。女性ホルモンによって筋腫が大きくなるので、閉経後は小さくなることがほとんどです。
病状
子宮筋腫の主な症状は月経量が多くなることと、月経痛です。
筋腫のできる場所によって症状は異なります。子宮の外側にできた場合、自覚症状がないことも多く、知らず知らずのうちに筋腫が大きくなっていることも多いです。腫瘍が大きくなると、膀胱や腸、腰椎を圧迫して、頻尿や便秘、腰痛をきたすことがあります。子宮の筋肉の中にできた場合、小さいものでは症状がないことが多いですが、大きくなると不正出血を認めることがあります。子宮の内側にできた場合は小さいものでも症状が強く、特に月経量が多くなることが多いです。月経量が多くなると貧血になり、動機や息切れ、全身の倦怠感などを認めることがあります。また、不妊症や流早産の原因となることもあります。
治療法
子宮筋腫の治療法は、症状や筋腫の大きさ、場所、挙児希望の有無、年齢によって異なります。
症状がない場合は、年に一度の定期健診で経過観察ということになります。しかし、貧血などの症状がひどい場合や、筋腫が不妊症の原因となっている場合は治療が必要です。治療には薬物療法と手術療法があります。薬物療法としては、閉経状態にしてしまう偽閉経療法と、ピルによる治療があります。また、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する器具を子宮内に挿入することもあります。手術療法としては、通常子宮を温存し、筋腫のみを摘出する手術を行ないます。閉経後に子宮筋腫が増大し、子宮肉腫が疑われる場合や、妊娠を望まず、根治的な治療を望まれる場合は子宮の摘出を行ないます。

子宮頚管炎(しきゅうけいかんえん)

特徴
子宮頸管炎とは、子宮の入り口である子宮頸部の炎症です。
何らかの原因で子宮頸管に細菌が入ることで引き起こされる病気です。原因となる菌は主に、トリコモナス原虫や、ヘルペスウィルスなど腟内の感染と同様の病原体です。性行為において淋菌、クラジミアに感染することもあります。
また、子宮頸管炎にかかっていると同時に腟炎を併発していることも少なくありません。感染が広がっていくと、卵管や骨盤内にまで炎症が広がることもあります。卵管に感染が及ぶと卵管が狭くなり、不妊の原因になることもあるため注意が必要です。
病状
子宮頸管炎の症状としては、初期段階において黄色や緑色などのおりものが増加します。悪臭を伴うこともあります。腟炎を合併していることも多く、外陰部にかゆみを伴うこともあります。
重症化すると発熱、下腹部痛などを発症。妊娠中に感染すると流産や早産の原因となることがあります。
子宮頸管粘膜に炎症が見られる場合は、月経期以外または性交後の性器出血が起きることもあります。また、不妊の可能性も高まってしまうため、妊娠を望む人は注意しましょう。
治療法
子宮頸管炎の治療は、炎症の原因となっている病原体の確定及び治療が先決です。微生物学的検査で原因が分かれば、その後はそれに応じた適切な治療を行ないます。
抗菌薬を投与したり、腟内の洗浄や消毒行なったりします。淋菌、クラジミアが原因だった場合、パートナーも発症していることが考えられるため、パートナ―も精査加療が必要。また、完治するまでは性行為は避けましょう。治療後に再度感染することもあるため、すべての患者さんについて治療後3~6ヵ月の間に再検査を受けて頂きます。

非特異性膣炎(ひとくいせいちつえん)

特徴
非特異性腟炎とは、膣内の洗い過ぎやタンポンの抜き忘れなどがきっかけとなり、ブドウ球菌や連鎖球菌などの病原菌が繁殖すること起こりやすくなる細菌性腟症のことです。具体的には、腟内の環境を整える乳酸桿菌を主とする正常細菌叢が減少し、好気性菌や嫌気性菌が異常に増殖した状態のことをいいます。ただし、カンジダや淋菌、クラミジアなどの特定の微生物が検出されるものは含みません。異常に増殖した病原細菌が上行すると、子宮や卵管、骨盤内に炎症を起こすこともあります。
病状
非特異性腟炎の約半数は無症状です。おりものがいつもより多い、強い臭いを発するなどの症状が出て、気付く人もいます。その他の症状としては、下腹部痛、不正出血などが挙げられますが、この限りではありません。特に妊娠中は注意が必要です。異常に増殖した細菌が羊膜まで広がると絨毛膜羊膜炎を引き起こし、早産や前期破水の原因となることがあります。妊娠を予定している人で、非特異性腟炎の疑いがある場合には、なるべく早く専門の病院で治療したほうが良いでしょう。
治療法
治療の基本は腟の洗浄と抗菌薬の使用です。抗菌薬の効果を高めるために病院では、治療初期には、滅菌蒸留水や生理食塩水で腟の洗浄を行ないます。膣洗浄は、治療初期段階では投薬効果を高めるために重要ですが、診察時に毎回の膣洗浄は、膣内の乳酸桿菌の数を減らしてしまうため必要ではないとされています。乳酸桿菌を殺菌してしまう抗菌薬もあるので、抗菌薬の選択は重要です。
再発防止のためにもパートナーの治療をすることも重要です。

頻発月経(ひんぱつげっけい)

特徴
頻発月経とは、正常な月経の周期である25~38日より短い24日以内に月経がきた場合をいいます。
原因としては、何らかの原因でホルモンが不足してたり黄体機能不全のなどの生理的な場合もありますが、排卵を伴っていないことも多くあります。不妊症の原因となることがあるので、妊娠を望んでいる場合は病院で検査を行って下さい。頻発月経だと思っていても、他の病気が原因で不正出血を起こしていることがあるので注意が必要です。
病状
正常な月経の周期(生理がはじまった日から次の生理がくる前日までの日数)は、25~38日です。頻発月経では、月経の周期が24日以内と、前述の正常な月経周期よりも短いサイクルで月経が起こります。通常、一度の月経での出血量は50~140ml程度ですが、月経が頻繁に起こるので、貧血になることがあります。排卵を伴っていなければ、不妊症の原因のひとつでもあるため、妊娠を希望している場合には産婦人科などで検査を行って下さい。
治療法
思春期や更年期などで一時的に症状が現れる場合は、特に治療は必要ありません。
妊娠の希望があり、排卵を伴っていない場合は排卵誘発剤を使用し、排卵を促すことがあります。排卵があり月経が起こる場合、体温に変化があります。月経開始から排卵までは低温期、排卵後から月経前までは高温期と二層に分かれます。無月経の場合、体温は低温期のまま一定です。
ホルモンの状態を知るために基礎体温をつけ、普段から自分の生理周期を知っておくことも重要です。

卵管炎(らんかんえん)

特徴
分娩や中絶、月経時の不衛生、性交渉などで、卵管が細菌に感染して炎症を起こします。
症状
急性期は発熱、悪寒、下腹部痛、多量の膿状のおりものがあります。慢性期には、下腹部の鈍痛や腰痛が現れ、おりものの増量などが見られます。

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)

特徴
原因は不明ですが、卵巣の表層が陥入し、嚢腫ができるものと考えられています。
症状
初めは自覚症状はありませんが、進行すると下腹部痛や頻尿、残尿感、便秘が起きます。下腹部に激痛が走ることもあります。

淋病(りんびょう)

特徴
淋病とは、淋菌による感染症です。代表的な性感染症のひとつで、1回の性行為で感染する確率は約30%と言われています。男性の場合は、感染機会から2~7日の潜伏期間の後、尿道炎や精巣上体炎を引き起こします。女性の場合は、感染後も症状が現れないことが多いです。また、子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎などの原因となります。また、結膜炎、咽頭炎、直腸感染などの発症も見られ、妊娠中に感染すると産道感染により新生児結膜炎を引き起こすことも少なくありません。
病状
淋病の症状は男性では顕著に現れることが多く、尿道に違和感があり、排尿時に痛みを伴って色の付いた膿のような分泌物が出ます。女性の場合、おりものの増加や不正出血を認めることもありますが、症状が明らかでない場合も多いです。進行し、卵管炎、腹膜炎などを起こしてから、初めて気付くこともあり、放置すると骨盤感染症や不妊になる恐れもあるので注意しなくてはなりません。PCR法などによる正確な診断を行なうことができるようになってきているため、気になったら恥ずかしがらずに早めに受診することです。
治療法
淋病の治療には、非常に効果の高い2種類の抗生物質が用いられます。一般的には、これらの抗生物質を1回注射するだけで淋菌を殺すことができますが、精巣上体や骨盤内に炎症が広がり重症化した場合、複数回投与が必要です。またパートナーも感染している可能性があり、治療が必要になることも珍しくありません。治癒したと確認するまでは感染する可能性があるので、性行為は控えましょう。症状がなくなっても、決められた用量の抗生物質を服用しなければ再発することがあります。