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【疼痛治療科】
がん性疼痛など 疼痛治療科で受けられる診療

疼痛治療科
診療科目
疼痛治療科

「疼痛治療科(とうつうちりょうか)」は、あらゆる痛みについて診療を行ないます。

痛みは炎症による痛み、神経の痛み、心因的な痛みに大別されますが、たいていの疼痛治療科ではそれらをすべて扱います。

具体的に対象となる病気は、がんに伴う疼痛、頚椎や腰の疾患、肩や肘、膝、股関節などの関節変性疾患、脊髄障害性疼痛症候群などです。原因不明の痛みや、何らかの病気を治療したあとに残った痛みなど、1~3ヵ月以上続く慢性的な痛みが主な対象となります。医療機関によっては、がんによる疼痛を専門にするなど、痛みを分類して診療対象を限定している場合もあります。

治療は薬物治療やレーザー治療、理学療法、神経ブロック療法、鍼灸治療、モルヒネなどの医療用麻薬を含む緩和ケアなどを行ないます。

代表的な病気(病名)

がん性疼痛(がんせいとうつう)

特徴
「がん性疼痛」とは、がんを発症したことが要因となって起こる疼痛です。がんの進行のどのステージにおいてもみられる病気です。がん性疼痛は特定の部位から発するものではなく、様々な要素が絡み合って苦痛を生むとされています。具体的には、患部が痛んだり筋力低下による日常動作での痛み、床ずれ、手術による神経損傷、抗がん剤による粘膜への影響などです。また疼痛とは異なりますが、精神的な不安などもがん患者のQOLを低下させる原因となります。がん性疼痛の原因として挙げられるのは、がん組織による血管閉塞や内臓や脳、骨、末梢神経へのがん転移、外科手術による神経損傷など様々です。がん性疼痛の治療は鎮静剤などの薬物療法をはじめ、精神療法なども含めて行ないます。
症状
人によって発症する痛みは弱いものから激しいものまで様々です。内臓痛、体性痛、神経障害性疼痛の3つに分類されます。内臓痛ではお腹の腫瘍などに重い痛みを感じます。痛みを発する部位ははっきりしません。体性痛はズキッとした痛みがあり、皮膚や骨など自覚しやすい部位に痛みを感じます。神経障害性疼痛は脊髄や神経から痛みを発するもので、しびれるような痛みがあります。こうしたがん性疼痛の症状は、がんによる体重減少や食欲不振、呼吸困難などの原因にもなります。
治療法
がん性疼痛治療の目的は完全な除痛、もしくは痛みの軽減となり、基本的には内服薬、飲めなくなると坐薬や注射剤、貼り付け剤を使用します。軽度の痛みのときは「非オピオイド鎮痛薬」、中程度の痛みで「弱オピオイド鎮痛薬」、強い痛みには「強オピオイド鎮痛薬」と痛みの強さによって薬剤を選択して下さい。オピオイド鎮痛薬とはモルヒネなどの法律で使用を許可された麻薬のことです。医師の指導の元で適切に使用すれば危険性はありません。痛みを取るのに必要な麻薬の量には個人差があり、除痛できるまで麻薬の量の増加が可能です。

複合性局所疼痛症候群(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)

特徴
「複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome)」とは、骨や組織、神経などが損傷を受けたことをきっかけに、感覚神経や運動神経、自律神経、免疫などが病変して起こる慢性の疼痛症候群です。「CRPS」とも呼ばれます。例えば、傷を受けた部分ではない部位が痛んだり、最初に受けた痛みが治癒するどころかどんどん広がったりします。複合性局所疼痛症候群が起こる原因ははっきりと解明されていません。神経が損傷を受け、中枢神経が活発になり過ぎることで、ちょっとした刺激に対して過敏に反応してしまうのではないか、などと考えられています。複合性局所疼痛症候群の治療は、薬物療法、交換神経ブロック、理学療法、作業療法、交感神経切除術、モルヒネポンプなどを行ないます。
症状
ちょっと触れただけで激しい痛みを感じることがあります。発症のきっかけとなった傷の痛みよりも強い痛みが現れます。痛みは疼くようなもので、しばらく続き、一ヵ所、あるいはいくつかの部位で起こります。初期の頃は爪や皮膚の委縮、脱毛などが生じます。局所性の強いむくみも生じ、発汗量が増えたり、鳥肌を呈したりします。皮膚がツヤを帯びたり、乾燥したりすることもあります。この他、疼痛による硬直や運動障害を引き起こし、筋力が低下し、けいれんが起こることもあります。
治療法
複合性局所疼痛症候群の治療は、開始が遅れると満足いく結果が得られないことが多いため、早期で複合性局所疼痛症候群を疑い集学的治療(薬剤、理学療法、心理学的治療、リハビリテーションなど)を開始することが重要です。特定の患者にはオピオイド鎮痛薬の長期治療が有用となりますが、神経障害性疼痛の薬剤の多くは、特に優位性が示されているものはありません。患者の一部では、局所交感神経ブロックによって疼痛緩和ができるため、これにより理学療法をすることが可能になります。経口鎮痛薬は、リハビリテーションが可能になるまで疼痛緩和をうながす薬です。

手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)

特徴
「手根管症候群」とは、手にしびれや痛みが生じる病気です。腕の真ん中あたりを走っている正中神経が通る「手根管」というトンネル状の器官の中で、正中神経が圧迫されることで起こるとされています。なぜ正中神経が圧迫された状態になるのかは解明されていませんが、妊娠や出産を迎えた女性、更年期の女性が発症することが多いため、女性ホルモンの乱れにかかわりがあると考えられています。他、透析治療、甲状腺機能の低下、関節炎、手首の酷使による腱鞘炎、むくみなども手根管症候群を発症する要素として挙げられます。手根管症候群の治療は、ギブスなどで手首を固定することが第一です。炎症を抑える鎮痛剤を服用したりステロイド注射を行なったり、場合によっては手術を行ないます。
症状
指や指の付け根にしびれや痛みを感じます。ひとさし指、中指から始まり、進行すると親指や薬指にも症状が広がります。4本のうち、1~3本だけ症状がみられることもあります。小指や手の甲には症状が現れません。痛みやしびれは夜間や朝起きたときに強くなり、手を振る、指を曲げるなどの動作をすると軽くなる傾向があります。親指の付け根の筋肉が痩せて衰えていき、小さな物をつまむ、裁縫をするなどの細かい作業が難しくなります。筋肉が痩せていくにつれて「しびれ」が軽くなったように感じることがありますが、症状は進行していることが多いので注意が必要です。
治療法
手根管症候群が疑われる症状があるときは、整形外科を受診しましょう。治療の基本は安静となり、必要に応じて消炎鎮痛剤で痛みを軽減しながら、コルセットを使用するなどしてなるべく手を使わないようにします。「手根管内腱鞘内注射」といって、ステロイド剤と局所麻酔剤の混合液を手根管内に注射することや、ビタミンB12の内服も効果的です。症状が強い場合は、外科手術が選択されることも珍しくありません。外科手術は局所麻酔下で内視鏡を用いて神経の圧迫を取り除く手術を行ないます。手根管症候群は症状が進むと治療に時間がかかるので、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。

滑液包炎(かつえきほうえん)

特徴
「滑液包炎」とは、滑液包に炎症が起こり、痛みや腫れを生じる病気です。滑液包とは、肩やひじ、膝などの関節周辺にある袋状のもので、滑膜を内包していて、関節の動きを滑らかにするのに役立ちます。滑液包炎の原因ははっきりと解明されていませんが、主に関節を慢性的に酷使したことによる滑液胞への過度な圧迫・摩擦、打撲やねんざなどの外傷、痛風などの炎症性関節炎から引き起こされると考えられています。この他、細菌の感染が原因になっているとも言われています。滑液包炎の治療は薬物療法の他、レーザー治療、余分な液体を抜き取るトレナージという処置、滑液包の摘出手術なども行ないます。
症状
よく発症する部位は、肩関節、ひじの後方、ひざの皿の周辺、アキレス腱、坐骨などです。炎症の部位が関節に近い程動きにくく、動かすことが少なくなると筋力低下につながります。滑液包炎には急性と慢性があります。
急性滑液包炎
運動をすると圧痛や腫れがひどくなります。炎症した部分は特に腫れて痛く、紅斑性で熱を帯びています。
慢性滑液包炎
痛みや腫れが数ヵ月にわたって続きます。数ヵ月のうちに症状が何度か治まり、また発作的に再発する、ということを繰り返します。一度発作が起こると数日、または数週間と続くことがあります。急性滑液包炎から生じることがあります。
治療法
急性の滑液包炎の治療は、感染症が原因でなければ、患部の一時的な固定や非ステロイド系抗炎症薬の投与、安静、痛みを感じる部位を氷で冷やすなどの方法を用いますが、強力な鎮痛薬が必要なケースもあります。肩の滑液包炎に対しては、滑液包に局所麻酔薬とコルチコステロイドを直接注射することもありますが、場合によっては数ヵ月後に再度行なわなければなりません。慢性の滑液包炎も基本的には同じ治療法が用いられ、急性滑液包炎でも重い症状がある場合はコルチコステロイドが数日間経口投与となることも少なくありません。

腱炎(けんえん)

特徴
「腱炎」とは、腱が炎症を起こしてしまう病気です。腱とは、骨と筋肉をつなぐ紐のようなものです。腱鞘炎と混同されることが多い病気ですが、炎症を起こしている部位が異なります。腱炎は腱そのものの炎症であり、腱鞘炎は腱がくぐるトンネルのような部位である「腱鞘」で炎症が起こるものです。腱炎の主な原因は、過度な負荷を腱にかけることです。スポーツの練習などで全速力の短距離走やキック、ジャンプなどの動作を何度も繰り返すうちに、腱が周りの組織と摩擦を起こして腫れ、炎症となります。また、加齢により、腱が痛んで炎症を起こすこともあります。腱炎の治療は、ギブスなどにより固定し、安静を取ることが優先されます。薬物療法を組み合わせることもあります。慢性化すると切除手術を検討します。
症状
腱炎をよく発症する部位は、肩やひじ、手首、膝、かかとの上など腱があるところです。主な症状は、炎症した部位から生じる痛みと腫れです。炎症に近い関節を動かすと激痛が走ります。体の他の部位を動かすことでも腱に摩擦が生じると、痛みを感じます。動かすことで炎症が悪化するので、痛みがさらに強くなっていきます。また、関節がこわばり、力が入れにくくなることもあります。通常、薬物療法を組み合わせると痛みは10日程でなくなります。しかし、痛みが消えても、炎症が完治するには1、2ヵ月を要するとされています。また、再発の可能性もあります。
治療法
腱炎の治療の基本は、ギプスなどで患部を固定して安静にすることです。患部を温めるもしくは冷やすことでも効果があります。非ステロイド抗炎症薬の使用で痛みや炎症を軽減しますが、通常、慢性炎症に対しては加温、急性炎症に対しては冷却も効果的。また、慢性化しているときや痛みが重度のときは、コルチコステロイドの注射が適応となり、炎症や痛みを強力に抑えてくれます。炎症が治まったら、関節の可動域を広げるために関節を動かす運動を行ないましょう。慢性的に腱炎が続く場合、炎症部分の切除が必要になることがあります。