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【頭頸部外科】
頭蓋底腫瘍など 頭頸部外科で受けられる診療

頭頸部外科
診療科目
頭頸部外科

「頭頸部外科」は、首から上の部位である「頭頸部」の病気を扱います。具体的には顔面、眼、鼻、口腔、のど、気管、食道の上部など頭頸部にある各部位の病気を外科的に診療します。

頭頸部外科の多くは大学病院やがんセンターなどに設置されており、その他にどのような診療科があるかによって、扱う部位が異なります。例えば、同じ病院内に脳神経外科があれば脳は頭頸部外科の領域に含みません。耳鼻咽喉科の領域と重なる部分が多く、耳鼻咽喉科と頭頸部外科が一体になっていることもあります。

頭頸部外科の対象となる主な病気は、口腔がんや咽頭がん、上顎洞がん、喉頭がん、唾液腺がん、甲状腺がん、側頭骨がん、頸部リンパ節転移などのがんです。他に良性腫瘍や奇形、損傷なども扱います。

代表的な病気(病名)

頭蓋底腫瘍(ずがいていしゅよう)

特徴
「頭蓋低腫瘍」とは、頭蓋の中でも最も深い部分にある「頭蓋底」に腫瘍ができる病気です。頭蓋底が前頭骨、頭頂骨、後頭骨、側頭骨など多くの骨や、脳のごく細い血管や神経とかかわっているため、頭蓋底にわずかでも損傷が起こると命を落とす危険があります。重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。たいへん重要な部位であることから、頭蓋底の治療方法は慎重に判断されます。良性腫瘍である場合は成長がゆっくりであるため、経過観察をしながら、摘出手術を検討することが多いようです。成長が早く、周りに転移をする悪性腫瘍は、摘出手術をせず、放射線治療や化学療法のみで対処することもあります。
症状
初期のうちは、症状はほとんどありません。腫瘍が大きくなるにつれ、様々な症状が現れます。転移をしていない良性の腫瘍であっても、腫瘍がそこにあることで周りある脳や神経などの構造を圧迫し、顔面の痛みや麻痺、しびれ、頭痛、めまい、ふらつきなどが現れます。声が枯れたり、視野が狭くなったり、物がぶれて見えたり、声や物音が聞こえにくくなったりすることもあります。神経に影響することで、手足にしびれなどがみられることもあります。また、摘出手術により、頭蓋底の周りの大切な血管や神経もなくしてしまうことがあり、手術後に嗅覚や視力、聴力の障害、言語障害などが現れる可能性も高いとされています。
治療法
頭蓋底腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍に分かれますが、良性腫瘍であっても神経症状を引き起こす可能性があるため腫瘍の摘出が必要です。良性腫瘍は成長が遅く変化も分かりにくいですが、全摘出をすることで完治を目指すことも可能。悪性腫瘍は成長が早く周りの組織への浸潤もあり、完全な摘出が難しいため、化学療法や放射線療法などを行なわなければなりません。摘出後は骨などの組織の再建も重要となり、再建手術も必要です。顔の再建も必要となるため、形成外科や耳鼻咽喉科と協力した再建になることもあります。

唾液腺がん(だえきせんがん)

特徴
「唾液腺がん」とは、唾液(つば)を分泌する組織である「唾液腺」でがん細胞ができる病気です。唾液腺は耳の下にある耳下腺と、顎の下にある顎下腺、舌の下側にある舌下腺からなる「大唾液腺」と、口やのどの中に多数ある「小唾液腺」で構成されています。唾液腺がんはこのうちの「大唾液腺」の細胞が変異してがんになることがほとんどです。なかでも耳下腺で発症することが最も多くなっています。唾液腺がんの治療は可能な限り、摘出手術を行ないます。手術後は放射線治療や化学療法などを加えます。ただし、唾液腺がんは組織型の種類が多いのが特徴のひとつで、治療によって完治する型と、摘出手術をしても再発する型があります。
症状
首周辺のリンパ節が腫れるのが代表的な症状ですが、症状がほとんどない場合もあります。この他、腫瘍ができた場所により、様々な症状が現れます。例えば、大唾液腺の一部である耳下腺に腫瘍ができると、耳の下のあたりが腫れたり、顔面の筋肉が麻痺することもあります。あごの下あたりに腫瘍ができると、あごの下が腫れて膨張し、口を開けるときに支障が出ます。舌の下面に腫瘍ができると、その部分に硬いしこりができます。各部の腫れには痛みを伴わないことが多いのですが、痛みがあることもあります。腫瘍は直径2cm以下のものから、大きくなると4cm以上にまで成長します。
治療法
唾液腺がんの治療は手術(外科的な方法)が一般的となり、これは、がん組織とその周辺の正常組織である一部を切除する方法です。耳下腺の中には顔面神経が走行しているため、顔面神経を温存することが課題となり、可能な限りで即時顔面神経移植を行ないます。すべてのがんが切除できたとしても、患者によってはさらに放射線治療法が行なわれることがあり、種類としては外照射療法と内照射療法の2つ。低悪性度の場合ほとんどのケースでは手術のみで治癒しますが、高悪性度のときは遠隔転移などになることが多く、術後に化学放射線療法が行なわれるケースが少なくありません。

口唇がん(こうしんがん)

特徴
「口唇がん」とは、口唇にがん細胞ができる病気です。口唇がんの原因ははっきり解明されていませんが、日光を大量に浴びることが要因のひとつと考えられています。タバコや酒を嗜む習慣にもかかわりがあります。口唇がんは進行具合によって0期~IVC期の7段階に分けられます。初期には2cm以下の腫瘍が口唇の表層にみられ、だんだん大きくなり、Ⅲ期には3㎝を超える、もしくはリンパ節に転移します。IVC期にはがんが肺など他の臓器へ転移しています。口唇がんの治療は、初期段階のうちに気づくことができれば、ほとんどが放射線療法によって治すことができます。口唇の中あたりまでがんが進行している場合でも、手術や放射線療法で対処が可能です。
症状
初期のうちは症状がないことも多く、歯科検診などで発見されることも珍しくありません。腫瘍が大きくなるにつれ、口唇にしこりやただれが現れます。口唇が不自然に厚くなったと感じます。唇の外側に腫瘍ができることが多いため、発見されやすく、早期の治療が望めます。腫瘍ができた部位は硬く、痛みやしびれを伴い、そこから血が出ることもあります。食事をすると食べ物の汁などが浸みて痛い、ということもあります。病状が進行するとリンパ節や他の臓器への転移による症状が現れます。
治療法
口唇がんの治療は、がんがまだ小さいうちならばレーザーでの切除や放射線治療で完了します。早期の口唇がんの治癒率は、病期や部位によって異なるものの90%~100%と高め。大きくなってくると抗がん剤治療や外科治療での切除が必要で、さらに進行し、骨や神経・リンパ節への浸潤がみられる場合は治癒が難しくなるため、手術と放射線治療が併用されます。かなり進行している場合は、症状の緩和のために放射線療法が用いられることもあります。

副鼻腔がん(ふくびこうがん)

特徴
「副鼻腔がん」とは、副鼻腔を形成する組織においてがん細胞ができる病気です。「副鼻腔」とは、鼻の近くにあり、吸い込んだ空気の濾過などに役立っている空洞です。副鼻腔がんの原因のうち、最も多いのは、副鼻腔の表面にある「扁平上皮細胞」という部位の細胞から発生するものです。その発生の可能性を増やす因子としては、特定の化学物質や粉塵を吸い込む日常的な習慣が挙げられます。具体的には、職場が木材や靴、粉などの製造加工現場であること、喫煙などです。40歳以上の男性で発症率が高くなっています。副鼻腔がんの主な治療は、外科的な手術と放射線治療、薬物療法です。
症状
初期のうちはほとんど症状がみられません。病気が進行するにつれて鼻に異常を感じ始めます。具体的には副鼻腔のあたりが詰まったような感覚があり、鼻づまりが長引きます。鼻水や、ときには鼻血も出るようになります。鼻、または頭に痛みを感じることもあります。また、鼻の中にしこりやただれが見つかります。腫瘍が大きくなると耳や眼、口も圧迫するため、眼球が腫れて物がぶれて見えるなどの視覚異常が現れます。耳には内側のほうに痛みや違和感をおぼえます。口腔では歯の付け根が緩み、歯が痛むなどの症状がみられることがあります。
治療法
副鼻腔がんの治療は、最初に腫瘍が発生した位置・患者の年齢や健康状態・がんの種類などにより選択肢が決まります。一般的ながんは手術による切除が一般的です。しかし副鼻腔がんは周囲に眼球などの重要な臓器があるため、むやみに切除することができません。手術と化学療法、放射線治療を組み合わせる必要があります。初期の副鼻腔がんは放射線療法や手術となり、黒色腫や肉腫は化学療法も用いられます。腫瘍を含む上顎骨を摘出した場合には、欠損部に腹部筋肉皮弁などを用いて顔面形態の保存を図り、視機能などを下げないようにする工夫が重要となります。

中耳がん(ちゅうじがん)

特徴
「中耳がん」とは、耳介(じかい)、外耳道(がいじどう)、中耳(ちゅうじ)、内耳(ないじ)といった耳を構成する組織のうち、中耳にがんができる病気。中耳がんの主な原因は、中耳で炎症が起こって腫れ、それが悪性腫瘍へと進行することです。また、慢性中耳炎などで耳だれが長く続いていることも原因になります。治療はがん細胞を切除する外科手術を行ないます。放射線療法や抗がん剤による薬物療法は耳のがんには効果が高いとされており、併用して完治を目指します。耳介がんや外耳がんといった他の耳がんに比べ、中耳がんは手術後も再発の可能性が高く、定期的な検査が望まれます。しかし、耳にできるがんそのものの発症例が少なく、手術後の経過報告ではばらつきがあるのが現状です。
症状
耳に痛みを感じます。耳だれが出て、血液や膿が混ざっていることがあります。耳に圧迫感があり、耳鳴りも始まります。声や音が聞こえにくくなります。中耳がんが悪化すると、めまいや吐き気、嘔吐がみられ、顔面が麻痺したり視力障害が起こったりすることもあります。合併症として中耳炎を発症したり、慢性中耳炎の患者が中耳がんを発症したりすることもしばしばあります。中耳炎を合併すると発熱や耳の痛み、耳閉感などの症状が現れることもあります。中耳がんは中耳炎との区別が難しい病気ではありますが、出血の可能性が中耳炎より高い点などがポイントになります。
治療法
中耳がんを初めとする聴器がんは報告例が少数なので、診療実績も少なく、治療戦略が定まっていません。中耳がんの治療は手術による切除が基本ですが、臨床的に手術が困難とされる進行例も少なくありません。局所制御反応として放射線療法が行なわれたり、補助的な意味合いで化学療法が用いられたりすることがあります。ただし手術が不可能とみられるケースでは、最初から放射線療法や化学療法が用いられることもしばしば。手術では腫瘍を残さないことが治癒率に大きく関係するため、腫瘍が大きい場合は大きく切除しなければならず、術後の機能障害も大きくなってしまうことが少なくありません。