ホームメイト・リサーチ ご希望の病院・医院情報を無料で検索できます。

病院・医院

病院・医院情報

冷えにくい女性の身体・冷えやすい女性の手

寒さに強い女性、でも手足は弱い

手袋

「おかあちゃん、お手々がちんちんする」。子ギツネは冷たい雪で牡丹(ぼたん)色になった両手を差し出した。母ギツネは手袋を買ってやろうと、子ギツネの片手を人の手に変え、白銅貨を握らせ、町に送り出す。子ギツネは無事に手袋を買い、母ギツネの胸に…。

愛知県半田市生まれ、新美南吉の童話「手ぶくろを買いに」である。南吉の代表作は「ごんぎつね」だが、私は温かみのあるこの話が好きだ。

もし物語の母ギツネが、父ギツネだったら、手袋の大切さが分からずに、子ギツネの手はしもやけになっていたかもしれない…というのが、今回のお話。

一般的に女性は男性より寒さに強い。これは皮下脂肪が厚いことに関連する。同じ温度の冷水に入った場合、女性は男性の約1.2倍の時間に耐えられると言われる。

寒中水泳大会のニュースで、たき火を囲んで震えているのに男性が目立つのは、水着の面積が小さいということだけではなかった。

もっとも最近は女性のあいだで「ババシャツ」に加えて「腹巻き」がブーム。皮下脂肪が薄くなったのか。本音で暮らす女性が増えたのか。

しかし、寒さに強い女性にも、弱いところがある。それは手、足、耳介、鼻先、ほおなどの末梢(まっしょう)部位。

もともと手や足の指は皮下脂肪が薄く、女性の指は細いため熱が逃げやすい。さらに寒冷による血流の減少が大きく、回復も遅い。これが女性に「しもやけ」ができやすい理由である。

ある研究によると、寒さにさらされた女性の手の皮膚温を男性並みに保つには、保温力が男性より30-40%優れた手袋が必要とされる。日常生活だけではなく、気温の低い環境で働く女性は、手足の保温に、十分に注意をしてほしい。

だから、女性へのプレゼントに手袋を選ぶと、男性が思っている以上に喜ばれる。

しもやけを防ぐには、部分的にも保温に注意し、手足をマッサージするとよい。湿度が高かったり、押さえつけられると発症しやすくなる。手袋、靴下、靴は、手足にピッタリし過ぎず、乾いたものがお勧めだ。

したがって、足元は、保温力やしもやけ防止の観点で見ると、OLのストッキングより、女子高生のルーズソックスの方が勝っている。

「だったらさー、学校もー認めてほしいよねー」

女子高生たら、君たちは夏もルーズソックスを覆くから、科学的な説明ができなくなるのだ。

それに、もし南吉が生きていたとしても、コギャルキツネが主人公の「ルーズソックスを買いに」なんて、絶対に書くわけがない。(愛知医科大学客員教授・栄内科院長 労働衛生コンサルタント・山田 琢之)

ページ
トップへ
ページトップへ