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胃潰瘍・水腎症など 小児外科で受けられる診療


小児外科
診療科目
小児外科

「小児外科」は通常15歳までの子供の外科に関する疾患を扱います。また、小児外科的な疾患を持った成人、また小児外科で診療を受け、成人に達した方の診療も小児外科で治療を受けることができます。

子供は身体のあらゆる臓器機能の発育が未熟なため、手術には専門的な知識や技術が必要とされます。また手術という子供にとっては大きな試練を無事に乗り切るための精神・心理的な援助も小児外科では重要とされています。

小児外科では腹壁疾患(腹壁ヘルニア)や、消化器・呼吸器・悪性腫瘍などの多くの疾患に対する外科診療、また急性虫垂炎、腸重積症、異物誤飲といった救急疾患に対する診療も行なっています。

胃潰瘍(いかいよう)

特徴
胃潰瘍とは、胃粘膜を守っている働きと胃酸やペプシンなど胃を攻撃する物質の働きが釣り合わなくなり、胃がダメージを受けることで起こる疾患です。胃の表面は上から粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、筋層となっていますが、ダメージが粘膜筋板まで及んだものを胃潰瘍と呼びます。大人の場合はピロリ菌の感染が胃潰瘍の原因になることが多く、40~60歳代以外の年代ではあまり多くありません。さらに症状がひどくなると急性膵炎を起こすこともあります。また、小児の胃潰瘍では年令によって原因が異なります。

新生児…低酸素やストレスなど
乳幼児…ストレス・ステロイドの内服など
学童…心因性ストレスによる十二指腸潰瘍
症状
胃潰瘍で最も多く見られる症状はみぞおちの辺りに感じる痛みで、ズキズキするような鋭い痛みではなく胃を掴まれているような鈍い痛みを感じます。食後に症状が出ることが多く、胃のもたれや不快感腹部膨満感なども良く見られる症状。症状が進行すると胃が出血してしまうため吐血や下血などの症状が出ることもあります。このように胃が出血した状態が続くことで貧血を起こしてしまうことも珍しいことではありません。出血していても胃の痛みを感じないケースもあるため、体調の変化に注意が必要です。
小児では、

新生児~幼児期…下血・吐血
幼児期…くり返す腹痛・嘔吐
学童…上腹部痛
治療法
胃潰瘍の治療は生活習慣の改善と共に薬物での治療を行なっていきます。胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害薬、胃酸を中和する制酸剤、胃の防御因子を増加させる胃粘膜保護剤が主な治療薬です。ピロリ菌の検査によってピロリ菌を保持していることが分かった場合にはピロリ菌の除去が必要。ランソプラゾールのようなプロトンポンプ阻害薬と抗生物質であるアモキシシリン、クラリスロマイシンの3種類の薬剤を用いて治療を進めていくことが基本となります。除菌に失敗してしまった場合はクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更して再び除菌を試みて下さい。

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

特徴
「潰瘍性大腸炎」とは、大腸の粘膜にただれや潰瘍ができる病気です。多くの場合、大腸の中でも肛門のすぐ上にある直腸にただれや潰瘍ができ、そこから上の方へと広がっていく過程をたどります。直腸から始まり、大きなものではその上にある結腸全体にまで進行します。軽症のものから中等症、重症、激症まであり、病状が悪いほど症状も深刻になります。急性、慢性の両方の型があり、治まったり悪化したりを繰り返すことがよくあります。症状が治まっても再発する可能性があるため、症状のない期間は「寛解期」と呼ばれます。潰瘍性大腸炎の原因ははっきりと解明されていませんが、免疫異常や腸内細菌の異常、遺伝的な要因、食べ物による影響などが考えられます。
症状
下痢、腹痛があり、膿の混じった軟便や血便が出るときもあります。重症の場合は発熱や貧血、疲れ、倦怠感、食欲不振、体重の減少など体全体に症状が現れます。症状は「寛解期」と、自覚症状がある「活動期」を繰り返すことが多いようです。通常は薬物などによる内科治療を行ないますが、出血が多いときや大腸の壁に穴があいてしまったとき、がんの疑いがあるときなどは大腸全摘手術を行ないます。良性の病気ではありますが発病後7年以降は大腸がんができやすいため、定期的な検査を受けることが望まれます。また、目や皮膚、肝臓、胆嚢(たんのう)、関節などに合併症が起こることもあります。
治療法
潰瘍性大腸炎の治療は薬物療法が中心となり、治療で使うのはステロイドや炎症を抑える薬や免疫をコントロールする薬などです。また、炎症を引き起こす白血球の一部を血液から取り除く治療が行なわれることもあります。激しい腹痛や高熱があり全身の消耗が激しい場合には、入院して絶食の上でステロイドの点滴を行なうこともしばしば。薬で十分な効果が得られない場合や副作用などで薬が使えない場合、腸に穴があいている場合、大量の出血がある場合、がんがある場合などには手術で大腸を切除することも少なくありません。

水腎症(すいじんしょう)

特徴
水腎症とは、腎臓で作られた尿が尿管から膀胱までの通り道(尿路)のどこかでせき止められて、そこから上の部分に尿が溜まって腎臓が尿で満たされた状態になる病気です。尿路のどこかに障害があるために尿がうまく排出されなくなります。先天的な場合が多く、腎臓と尿管の間の部分が狭くなっていることが多いのですが、原因遺伝子はいまだ同定されていません。重症化すると腎不全を引き起こす恐れがあります。胎児の出生前エコー検診で出生前に見つかることもあります。その他、結石や腫瘍など後天的な原因で発症することもあります
症状
水腎症の症状はその程度により1度から4度まで分けられていて、2度以上が病的なものです。乳幼児では病院での超音波検査などで偶然発見されるケースもあります。より年長になると腹痛を訴えたりするようになります。尿が溜まったままになっているとそこに細菌が感染して尿路感染症が発症しやすくなり、尿路感染症に伴う頻尿、尿の濁り、タンパク尿、血尿、潜血尿、尿路の痛み、発熱などが出る他、尿路結石も併発しやすくなる点にも注意しなくてはなりません。このような症状から水腎症が見つかることもあります。
治療法
症状のない軽い水腎症では腎機能の悪化もあり、自然に良くなることも多いです。
通常は3度までの水腎症では手術を行ないませんが、強い腹痛を訴えたり、腎機能障害が現れたりした場合には手術適用です。手術は尿管の狭くなっている部分を切り取って腎臓の腎盂と尿管をつなぎ合わせる方法で行なわれ、腎臓の出口部分が狭くなっている場合は腎盂形成術と言われる手術を行ないます。また、術後の感染症予防や、一般的な感染予防に抗生物質の投与が欠かせません。さらに尿管が太くなっている巨大尿管症の場合には、尿管を補足成型する手術適用です。

大血管転位症(だいけっかんてんいしょう)

特徴
大血管転位症とは完全大動脈転位症とも言う先天性心疾患のひとつで、通常とは逆に右心室から大動脈が、左心室から肺動脈が出るという血管の配置になっている難病(指定難病209)です。この病気には心室中隔欠損や肺動脈狭窄という別の先天的奇形を伴うことがあり、これらの奇形の無いものをI型、心室中隔欠損を伴うものをII型、心室中隔欠損と肺動脈狭窄を伴うものをIII型と区分しています。全く治療をしなければ数ヵ月以内に半数が死亡。診断がつき次第、手術のできる病院への転院が進められます。
症状
大血管転位症の症状は、新生児に特徴的なチアノーゼ(血液中の酸素不足により皮膚や粘膜が紫色に変色する)で、酸素を吸入してもチアノーゼは改善せず、強い呼吸困難はないのが特徴です。生後すぐに強度のチアノーゼが現れる場合には、体全体の細胞や組織に酸素が行き渡らずに代謝性アシドーシスと呼ばれる危険な状態になることもあるので細心の注意が必要です。心エコー検査を行なって大血管の位置を確認することで確定診断ができます。心音や局部レントゲン写真による心臓の大きさの検査では異常所見が見つかることもありますが、確定診断はできません。
治療法
大血管転位症はそのまま放置すると死亡率が高く、基本的には手術適用です。位置が逆になっている動脈を入れ替えて正常な位置に戻す大手術(ジャンテ手術)で、対象が幼児のため何度かに分けて行なわれることも少なくありません。この手術の成功率は高いものですが、その後、不整脈、肺動脈狭窄、大動脈弁や三尖弁の弁膜症の発症などの後遺症が出てくる可能性があり、手術後の長年に渡る経過観察が必要となります。一方、チアノーゼへの対応としては血管を広げる薬を用いたり、カテーテルでの治療も可能ですが、これは根本的治療ではありません。

膀胱尿管逆流(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅう)

特徴
膀胱尿管逆流症とは、正常な尿の流れ(腎臓―尿管―膀胱)が尿管~膀胱に入る部分で通過障害を起こして逆流する病気で、先天的な障害のある場合と後天的にこの部分が弱くなって逆流が起こる場合の2種類です。しかしこの2つの原因ははっきりと分けられない場合が多いです。正常な場合、排尿時に膀胱と尿管のつなぎ目は閉じて膀胱の出口からだけ尿が出ますが、この病気の場合、つなぎ目が完全に閉じないため尿が逆流して腎臓に逆戻りしてしまいます。子供の病気で、腎盂腎炎での発熱で受診して、偶然見つかる場合が少なくありません。
症状
膀胱尿管逆流症では尿が膀胱と尿管・腎臓の間に停留するので細菌感染が起こりやすく、尿路感染症を併発することが多いです。特に血液が豊富で細菌の棲み着きやすい腎臓で炎症を起こした場合が腎盂腎炎と呼ばれ、その場合高熱を伴う排尿異常(痛み、頻尿、尿漏らし)などが現れます。また、学校の検診の尿検査で異常が見つかり、その後精密検査を行なって逆流症の発見に至るケースも稀ではありません。尿道に細いチューブを入れ、ここから造影剤を流し込んでX線透視、または超音波検査により確定診断が可能です。鼻水・咳といった所謂風邪の症状がないのに高熱をくり返す場合、尿路感染症を疑う必要があります。
また、4~5歳になっても、昼間にもおもらしをしていたり、排尿回数がとても多い場合や少ない場合も逆流性が見つかる場合もあります。
治療法
膀胱尿管逆流症の治療は、子供の年齢や逆流の程度に応じて色々な選択肢が取られます。まずは抗生物質や抗菌剤の長期間投与という保存的治療が行なわれますが、逆流の程度がひどくて腎臓に異常がある、あるいは腎機能が悪化しているような場合には手術の適用となります。これは尿管と膀胱のつなぎ目を切除して膀胱に尿管を通す方法で、極めて高い効果があります。先天的な膀胱尿管逆流症は成長に伴って自然治癒することも多いため、軽症の場合には尿路感染に注意しながらの経過観察となります。
どのようなプランで治療するかは子供の年齢・性別・病気の程度によって様々ですので、医師とよく相談して下さい。
逆流性の長期的合併症として腎不全や高血圧を伴わないように注意し、管理していくことが大切です。