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病院・医院情報

アルツハイマー病・強迫神経症など
精神科で受けられる診療


精神科
診療科目
精神科

「精神科」は、心の症状、心の病気などの精神疾患を医学的に扱います。統合失調症、うつ病、神経症などを精神療法や薬物療法によって治療します。「神経科」と標榜する病院もあります。

気分が沈む、不安になる、憂鬱になる、頭が混乱する、眠れない、疲れやすい、体調が悪いにもかかわらず検査で異常がないなどの症状を主な治療対象にしているのが精神科です。

また、心の病気を扱う診療科として「心療内科」がありますが、こちらはストレスや心の問題が密接に関係して発症する身体の病である、心身症(動悸・腹痛・吐き気など)を専門的に扱い、精神科とは異なります。病院によっては精神科の中に「心身症外来」を設けているところもあります。

アルツハイマー病(あるつはいまーびょう)

特徴
アルツハイマー病とは、脳の神経細胞が減少し、脳が萎縮する不可逆的な進行性の脳の病気です。一般的には60歳以上で発症し、日本では認知症を引き起こす原因の6割以上がアルツハイマー病といわれています。脳内では、アミロイドβ淡白の凝集沈着である老人班の多発や、タウ淡白とよばれる蛋白の凝集繊維化した神経原線維変化の多発がアルツハイマーの特徴とされますが、、病気の原因はいまだ明らかになっていません。認知障害の度合いによって、早期―軽度認知障害―認知症という段階を踏んで進行していきます。
症状
アルツハイマー病の症状は、初めは、軽い物忘れや言葉が出てこないなど、いわゆる「老化」との区別が付けにくい記憶障害で始まり、症状はだんだんと進んでいき、現在の日付や曜日、自分のいる場所が分からなくなる、知っているはずの人を思い出せないといった見当識障害や、体は動かせるのに目的をもった行動がとれなくなる「失行」、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感に関する認知能力が低下する「失認」や、「聞く、話す、読む、書く」といった言語情報に関する機能が低下する「失語」、計画をたてて順序よく物事をすすめることができなくなる「遂行機能障害」などがみられるようになります。言語障害あるとコミュニケーションが取れなくなり、抑うつ症状を伴いやすくなります。身体機能の低下から最終的には寝たきりになって、介護が避けられなくなります。
治療法
アルツハイマー病の治療薬は、病気を根本的に治療するものではなく、病気の進行を遅らせる性質のものです。服薬により、日常生活動作(ADL)、認知機能、行動障害の改善と進行抑制作用の報告がされています。非薬物療法としては、運動療法や音楽療法などがありますが、効果についてのエビデンスは十分とは言えません。現在、世界の多くの研究者がアルツハイマー病治療薬開発に邁進しており、いくつかの可能性のある新薬が報告されつつあります。

感応精神病(かんのうせいしんびょう)

特徴
感応精神病とは、精神疾患を持つ人から、その人と親密の結びつきのある人へ精神症状が転移される「まれな疾患」で、妄想性障害のひとつと考えられています。精神疾患をもつ発端者(感応者)と影響を受けた継発者(非感応者)は、長期間互いに親密な関係だけでなく、社会的に孤立しており、相互依存の関係も少なくありません。発端者は妄想性障害、あるいは統合失調症であることが多く、9割以上が同一家族内の2名で構成されます。また、男性よりも女性の関与が大きく、男性が継発者になることはまれです。
症状
感応精神病における症状としては、発端者が呈している妄想や幻覚症状や失神、錯乱状態に陥り、妄想の性質によっては自殺や他害に発展します。妄想とは、現実に対する間違った推論に基づく誤った確信のことです。発端者は、継発者との関係の中で社会的に支配的な立場にあり、妄想を押し付けたり、異常な考えを確信させたりします。
妄想性障害のひとつであり、ひとりの妄想が家族や恋人、介護人などの密接な関係にある者同士に伝染していきます。
治療法
感応精神病の治療の原則は、当事者を現在の環境から隔離し、当事者どうしを分離させることです。継発者は発端者と離れるだけで症状は軽快に向かうことが多いです。しかし、すべての場合で通用する治療法は現時点では存在せず、住居侵入型の妄想など、治療の難しい妄想の場合は引き離しただけでは効果が出ないこともあります。
薬物療法では抗不安薬や抗精神病薬を用い、精神療法で両者の閉じた病的連帯を解放し、異常感応現象に対する洞察を深めていきます。

強迫性障害(きょうはくせいしょうがい)

特徴
強迫性障害とは、不安障害のひとつで、本人の意思とは無関係に強い不安に襲われ何度も確認したり、不安を取り消そうとする行為の繰り返しにより日常生活に支障がでる病気です。原因としては、性格・環境・ストレスの関与の他、、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の機能障害が示唆されていますが、まだまだ詳細な要因は解明されていません。認知行動療法や薬物療法により症状が改善するケースもあることから、周囲の人が「おかしいな」と思ったら専門機関に早期に相談することが大切です。
症状
強迫性障害でみられる症状は強迫症状ともよばれ、、「ドアにカギをかけ忘れたのではないか」「手がまだ汚れているから洗い直さなければならない」「鍋の火を消し忘れたのではないか」などといった不安感を生じさせる「強迫観念」と何度も確認」行為を繰り返すといった強迫観念を取り払う行為である「強迫行為」の2つからなるのが特徴です。確認作業のため何度も家に引き返したり家から出ることができなかったりすることで、朝の出社に遅刻してしまうなど社会生活に支障を与えるもの。多くは進行すると患者自身に「自分の行動が変に思われている」「自分は人と少し違う」という自覚が出てくることがあるのが特徴です。
治療法
認知行動療法や暴露療法と薬物療法を組み合わせて行なうのが一般的。何度も確認しようとする強迫行為である行動に焦点をあて、行動を変えることで強迫観念である認知を変容させるというものが、認知行動療法です。例として挙げられるのは、出社に遅れないように時間になったら「ドアの鍵」が気になっても確認作業を我慢して駅へ向かい電車に乗る、という練習を繰り返すことなどがあります。「今日も大丈夫だったからきっと明日も大丈夫」と患者に安心させることで不安感が薄れていくため非常に効果的な治療法。薬物療法では、セロトニンを調整する抗うつ薬の一種であるSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)や不安をとり除く抗不安薬などを使います。薬である程度気持ちを落ち着かせてから認知行動療法を行なうと良いでしょう。

恐怖症(きょうふしょう)

特徴
恐怖症とは、不安障害の一種で、特定の対象・状況に対し過度の不安になることにより、日常生活に支障を来す病気です。理由がないのに不安感があったり、不安が長期的に続いたりすることが特徴。パニック発作を起こすこともあり、このようなケースでは日常生活が大きく制限されるため早急な治療が必要になります。暴露療法や薬物療法が非常に有効な病気であることから、適切な治療を行なえば回復する可能性の高い病気ですが、原因についてはまだはっきりとは解明されていません。
症状
恐怖症の症状には様々なものがあります。人と会って話すことを極端に恐れたり緊張したりする「対人恐怖症」や高い所を過度に恐れる「高所恐怖症」、狭い場所を怖がる「閉所恐怖症」、塵や埃など不衛生な場所を恐れる「塵埃恐怖症」などがあります。これらはいずれも「限局性恐怖症」と呼ばれています。また、「広場恐怖(症)」も代表的な恐怖症で、人の集まる場所や人込みに行くと突然動機がして苦しくなるパニック発作を伴うことが多く、広場恐怖症の起こりやすい場所としては電車やバスの車内などです。
治療法
恐怖症の治療法で有効性が認められているものに暴露療法と薬物療法があります。暴露療法とは、患者が恐怖を抱いている場所に実際に向き合わせる治療法ですが恐怖感や不安感が非常に強い場合には、初めから特定の場所に向き合うのではなく、「想像させる」ことから行なっていきます。例えば、高所恐怖症の場合では、「高いところを見上げてみる」、不潔恐怖症では「不潔な場所の写真を見る」などです。こうした段階から始め、徐々に実際に向き合ういった段階を踏んでいくことにより症状が緩和していきます。薬物療法では、抗不安薬や少量のSSRIなどの抗うつ薬を用います。

空気嚥下症(くうきえんげしょう)

特徴
空気嚥下症とは、空気呑気症ととも言われ、食事などに際して通常よりも多く空気を飲み込んでしまい、その空気が胃や腸に溜まって不快な症状を引き起こす病気です。気にするとますます空気を飲み込む回数が増えてしまい、症状悪化につながります。ストレスの多い人や神経症の人に良く見られ、歯を食いしばることによって舌が上顎に張り付き、喉に溜まった空気を無意識のうちに飲み込むこともひとつの原因。歯の食いしばりをしていると、肩や首のコリにつながり、それがまたストレスになるという悪循環で症状が悪化してしまうのです。
症状
空気嚥下症の症状は、喉の違和感、喉の渇き、胃の不快感、腸の膨満感、おなら、げっぷ、腸のゴロゴロ感、腹痛、強い満腹感、食欲が出ないなど、その多くは消化器系の不快感です。消化器系のどこかに病変がある訳ではないため、器質的な病変などは確認されませんが、症状が悪化しない訳ではありません。一方、症状のことを気にかけるとますます空気を飲み込んでしまい、さらに症状を悪化せるという心理的な側面も持っています。また、ストレスが原因で空気嚥下症になった人は、過敏性大腸症候群を併発する可能性もあるため注意しましょう。
治療法
空気嚥下症は器質的な病気ではないため特効薬はなく、対症療法で対応となることがほとんどです。消化器系の症状の改善のためには、大腸のガス排出薬、大腸の運動改善薬や消化器系の薬などが処方されます。この症状には精神的なものも大きく影響すると思われるため、内科だけではなく心療内科を受診するのもひとつの方法ですし、心療内科での治療以外に歯科でのマウスピースによるスプリント療法の組み合わせが効果的とする報告もあります。

人格障害(じんかくしょうがい)

特徴
人格障害(パーソナリティ障害)とは、認知や行動特性の著しい偏りを特徴とするもので、多くの人と比べ本質的な違いありませんが、程度の差が大きいものと理解されています。「パーソナリティ」の障害と誤解されることがありますが、「パーソナリティ機能の減損」と定義されており、性格の問題ではありません。人格障害と言っても様々なタイプがあり、アメリカ精神医学会で定められているのは10種、世界保健機構では8種です。
症状
人格障害の種類は実に様々です。いくつか例を挙げると、対人関係の不安定さと衝動性を特徴とする境界性パーソナリティ障害、孤独に弱く他者に依存してしまう依存性パーソナリティ障害、傲慢な態度を特徴とし自己評価に執拗にこだわる自己愛性パーソナリティ障害などがあります。これら以外のタイプもありますが、共通しているのはその特性から他者との関係を安定して保てず強く孤立してしまう傾向があること。周囲の人は、人格障害は「性格」の問題ではなく治療を要する「障害」であると認識しましょう。
治療法
人格障害の治療では、精神療法(カウンセリング)が重要となります。治療者と協力して、問題への認識を深め、対処法を築き上げたり、気持ちを整えるといった作業を進めることによって克服しようとする治療法です。薬物療法については、感情調整薬が用いられることが多く、場合によっては抗精神病薬も有効であるとされています。人格障害に合併した精神疾患がある場合、その疾患の治療も同様に大切です。人格障害は年齢とともに軽快することが認められているため、焦らずじっくりと治療に取り組むことが重要と言えるでしょう。

摂食障害(せっしょくしょうがい)

特徴
摂食障害とは、食行動の異常とそれに伴う認知や情動の障害を特徴とするもの。体重や体型の認知が障害される「神経性やせ症」と、食のコントロールができず、頻繁に過食をしてしまう「神経性過食症」、むちゃ食いを繰り返す「過食性障害」のことをさします。極度な低栄養による衰弱死、不整脈、感染症を要因とし、他の精神疾患に比べ死亡率が高いため、早急に対応をしなければなりません。また、患者本人が自ら治療したいと望むことが少ないことも特徴的です。
症状
摂食障害は主に「拒食症」と「過食症」に大別されます。両者ともに「痩せたい」という強い願望が背景にありますが、その原因として挙げられるのは、「自分には価値がない」といった自己否定感や「痩せているほうが美しい」といった社会的背景です。「拒食症」では極端に食べる量や回数を減らすなどの行動が見られ、反対に「過食症」では度を越えて食べたり食べたものを故意に吐いたりを繰り返すことが特徴。過食症では、吐くことの他にも下剤を使う・利尿剤を使うなどして飲食物を排泄する行為もみられます。また、拒食症から過食症になることも少なくありません。
治療法
摂食障害の治療の基本は医師や臨床心理士、患者とその家族間の連携及び患者の「治療を受ける」という意欲であり、薬物療法ではありません。拒食症・過食症ともに有効な特効薬はなく、また患者自身も「治療して太るのが怖い」という思いからなかなか治療の意思を示さないことが多い故に、他の精神疾患以上に摂食障害の治療は難しいです。カウンセリングなどの心理療法が有効な治療法のひとつになります。家族の治療への積極的な参加及び協力が不可欠。摂食障害治療の基本は患者の複雑な「家庭環境あるいは精神状態」を修正することにより患者の抱える「自己否定感」を取り除くことであると理解することが重要です。

躁うつ病(そううつびょう)

特徴
躁うつ病とは、気分や感情が高揚しハイテンションで活動的になる「躁状態」と、抑うつ気分や無気力な「うつ状態」を繰り返す疾患です。日本における有病率は0.4~0.7%と言われていますが、うつ病と誤診される例や日本における躁うつ病に対する認識の低さから、この数字が正確であるとは限りません。うつ病と比較するといまだ理解されていない部分の多い病気ですが、躁状態とうつ状態を何度も繰り返すことにより家庭生活や社会生活の崩壊につながるため、早期発見が重要です。
症状
躁うつ病の症状は、「躁状態」と「うつ状態」の2つを繰り返すことです。躁状態とは、気分・感情が高揚し、陽気で上機嫌な状態のことで、ずっと話し続けたりく睡眠時間が1~2時間と短くても疲労感がなく活動性が更新します。上機嫌であっても、自分の意に沿わないことがあると不機嫌、刺激的になります。また、意欲が亢進し、抑制がきかなくなり勢いづいてギャンブルや高額な買い物に投資することもしばしばみられます。対する「うつ状態」とは、意欲・気力が低下した抑うつ気分と、考えが頭にうかばない思考制止がみられる状態で、食欲減退(時に過食)、自責感及び希死念慮などの症状が現れます。多くの場合は「躁状態」のときに病気に気づくことは少なく「うつ状態」になって初めて「おかしいな」と思い受診する例が多く、そのため「うつ病」と誤診を受けることも少なくありません。
治療法
躁うつ病の治療は、抗躁薬や気分調整薬という薬を用いた薬物療法が主に用いられます。薬によっては、躁状態とうつ状態を改善するだけではなく躁状態とうつ状態が起こらないように「予防」する効果があります。抗躁剤である炭酸リチウムを用いて治療を行なう際には、血中濃度が高くなりすぎて「リチウム中毒」を起こすことがあるため定期的に血液を採取し血中濃度を測定することが必要です。すべてにおいて疾病・心理教育を行なうことも重要です。

統合失調症(とうごうしっちょうしょう)

特徴
統合失調症とは、幻覚・妄想を主症状とした精神疾患で、日本人の100人にひとりはかかると言われている病気。青年期の発症が比較的多くみられ、慢性化することがほとんどです。幻覚(幻聴)・妄想(現実にはあり得ないことを真実と思い込む)の他に、感情表現の乏しさ(感情の平坦化)や意欲の低下、異常行動などがみられるため、適切なケアを受けないでいると患者は通常の社会生活を送ることが困難になります。また、統合失調症では病識がないケースも少なくありません。しかし早期発見が患者のQOLに大きく関係するため、周囲の人が発症に気付いてあげることが非常に大切です。
症状
統合失調症の症状は、陽性症状・陰性症状の2つに大別されます。陽性症状とは、発症後早期に現れる幻覚や妄想などの激しい症状のこと。幻覚の中でも最も多いのは幻聴で、悪口や自分を批難するような命令、その他逐一自分を監視している声などが代表的です。妄想とは、現実ではないことを「真実である」と強く思い込んでしまうことで、最も多くみられるものとして被害妄想が挙げられます。陰性症状とは、陽性症状が薬で治まったあとに長期的に続くことが多く、意欲がない、感情がわかない、などの症状が特徴。そのために社会生活に大きな制限がかかります。自閉的になることも多く、他者とのかかわりも容易ではありません。
治療法
薬物療法と精神療法を組み合わせて行なうのが統合失調症の治療法。薬物療法は、抗精神病薬の投与により幻覚や妄想などの陽性症状を落ち着かせることを主目的とし、症状により精神安定剤や睡眠薬などを補助的に用いることがあります。また、疾患により失った社会生活機能を回復させることが重要になるため、精神療法やリハビリテーションも薬物療法と同様に重要です。心理療法や「SST(生活技能訓練)」を行なったり、精神疾患を持つ人たちとの交流を目的とした「デイケア」や就労したい患者の足掛かりとなる「作業所」への通所が勧められたりすることも少なくありません。

妄想性障害(もうそうせいしょうがい)

特徴
妄想性障害とは、ひとつまたはそれ以上の妄想が少なくとも1ヵ月持続することを特徴とします。しかし、この妄想を口にしたり、それを行動に移すことがなければ、妄想性障害を持つ者の言動や外見は一見正常に見えるというのも特徴のひとつです。
妄想は一時的なものもありますが、症状が長期的に続いてしまう場合は他人との人間関係を築くのが難しくなることも少なくありません。
妄想性障害には、「被愛型」「誇大型」「嫉妬型」「被害型」「身体型」の5種類が知られています。
症状
妄想性障害における妄想は、盗聴されている・噂されている・自分の考えが他人に知られている・尾行されているといった被害妄想が多く一般的です。様々な人に対して被害的になり、他者に対する不信感から信頼関係を築くことが難しくなり、常に疑いを持ちながら人と接することになります。症状が軽い状態であれば、一見すると普通の状態に見え、日常生活にもそれほど支障がありません。しかし症状がひどくなると小さなことでも被害妄想を抱くようになり、社会生活に支障をきたしていきます。
治療法
抗精神病薬による薬物療法が行なわれます。
薬物療法が無効な場合もありますが、そのうち、毒がもられているといった被害妄想による服薬不履行が原因であることが少なくなく、したがって常にその可能性を考慮する必要があります。その他、精神療法を用い、妄想を起こしている原因となる人間関係や環境の変化を探り、その原因を解決することや本人の思考パターンを変えていくことが行なわれます。薬物療法に比べると治療に時間がかかることがほとんどです。

もやもや病(もやもやびょう)

特徴
もやもや病(指定難病22)とは、脳の血管の病気で別名「ウィリス動脈輪閉塞症」と呼ばれています。脳に入る左右4本の動脈が詰まって脳に血液がうまく流れなくなるために網目のような側副血行路が作られ、血管を撮影すると、それが煙のようなもやもや状に映るので「もやもや病」という病名が付きました。もやもや病の発症原因は今のところ不明ですが、遺伝子の変異による家族性のもやもや病も存在。5~9歳頃に大きな発症の山(「小児(若年)型」と呼ぶ)があり、男性では35~39歳頃、女性では45~49歳頃にも発症の山(「成人型」と呼ぶ)がありますが、それ以外の年齢でも発症し、発症年齢によって症状や発症機序が異なります。
症状
小児(若年)型のもやもや病は、過呼吸などが原因で、側副血行路の血管が収縮して脳への血流が不足して起こる脳虚血発作の症状が中心です。症状としては、手足の脱力、言語障害や意識障害、視覚障害などで、一過性で繰り返す場合が多く、重篤な場合には脳梗塞を引き起こすので侮れません。成人型のもやもや病では、長期間に渡る側副血行路への負担から血管が破れて出血することが多く、頭痛、嘔吐、意識障害、運動障害などが主な症状。その他の年齢で発症するもやもや病でも、脳虚血あるいは脳出血に伴う症状を示し、障害の起こった部位や程度によって一過性の症状だけで収まる場合もあれば重い後遺症が残る場合もあります。
治療法
もやもや病が発症する直接的な原因は、現在のところいまだ不明のため、もやもや病を完治させる治療法はありません。しかし、脳への血流が不足する小児型の場合には「バイパス手術(血行再建術)」が有効とされています。バイパス手術の種類は、もやもや病の症状や脳の状態などに応じて「直接バイパス術」か「間接バイパス術」の2つです。血液を固まりづらくさせる「抗血小板療法」が行なわれることもしばしば。脳出血を起こす成人型の場合の治療法は、出血を抑える、血腫を取り除くなどの外科的手術を行ないます。手術により、後遺症が残る場合もあり、後遺症の状態に応じてリハビリテーションを行ないます。

抑うつ神経症(よくうつしんけいしょう)

特徴
抑うつ神経症とは、抑うつ気分が1日中続く慢性の病気です。うつ病との違いは、抑うつ気分の程度と期間であり、2年以上続く状態を抑うつ神経症といいます。子どもや青年では1年以上の長期にわたって続いていることです。男女差では、男性よりも女性の方が2~3倍多いのが特徴的。なにごとにも努力をし不平不満を言わずなかなか眠ることができず不全感を持ちますが、日常生活で必要なことは何とか対応できます。不安障害を合併する人も少なくありません。なお、正式には、1980年から「気分変調性障害」という病名に変わりました。思春期ごろから成人したあとも続くことが多いため、性格の問題として片付けてしまう患者もいます。
症状
抑うつ神経症(気分変調性障害)の症状では、うつ病と同じように抑うつ気分を呈し、食欲の低下(あるいは亢進)、不眠(あるいは過眠)や集中力、判断力の低下、自己評価の低下などを伴います。抑うつ気分の程度は軽めですが、2年以上慢性的に続いているのが特徴です。神経質な人や感受性の強い人がなりやすく、心理的な葛藤が起こりやすいことに注意が必要です。パニック障害や全般性不安障害といった不安障害を併発することも多く、また、発汗やめまい、震えなどの自律神経症状を伴うこともあります。
治療法
抑うつ神経症(気分変調性障害)の治療では、は、抗うつ薬、気分調整薬や抗精神病薬などを使った薬物療法の他、精神療法や心理療法が行なわれることもあります。精神療法や心理療法とは、訓練を受けた専門家と対話をすることで、困難と向き合い、自己への理解や認識を深めていく治療法です。薬物療法と精神療法・心理療法は併用することも少なくありませんが、薬物療法に抵抗が強い場合は、精神療法・心理療法からはじめ、服薬への不安軽減後に併用する方もいます。

離人感・現実感消失症(りじんかん・げんじつかんしょうしつしょう)

特徴
離人感・現実感消失症とは、自分の行動・生活をどこか違うとこからみているような「離人感」と、自分が外の世界から切り離されていると感じる「現実感消失」が持続、または反復する自己感覚の変容を特徴とするものです。離人感と現実感消失といった体験の変容があっても完全な現実検討は保持されます。
自分が本当に存在しているのか不安になったり、自分の知覚が現実のものか繰り返し確認したりする人も多くおり、ストレス、抑うつや不安の悪化、新しい環境、刺激が多すぎる環境、睡眠不足などによって、症状が悪化することもあります。
症状
離人感・現実感消失症の症状は、「離人感」と「現実感消失」のどちらか、またはその両方が存在するものです。離人感とは、自分が外の世界と完全に仕切られており何事に対しても現実感がわかない、夢の中にいるように、または自己の身体から遊離されているように感じるものです。「自分の言動を自らコントロールできない」と訴えることも少なくありません。「現実感消失」とは、外の物事が全く違ったように見えたり聴こえたりすることです。こうした症状は、数時間~数週間に限定して現れる例や数ヵ月続く例、その他何年も長期間にわたって続く例など様々です。
治療法
離人神経症の治療は、精神療法と薬物療法を組み合わせて行ないます。
抑うつ症状や不安感などを伴う場合、抗うつ薬や抗不安薬といった薬が有効ですが、この病気が強いショックやストレス環境により引き起こされていることが多いため、精神療法に比重がおかれる傾向にあります。精神療法では、認知療法や何かに没頭することにより離人感などから気をそらす行動療法、精神力動的精神療法などが行なわれます。
抗不安薬は、場合によっては離人感や現実感消失を悪化させることもあるため、定期的な診察を受け医師はこれらの薬の使用を注意深くモニタリングしていきます。