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医科と歯科との連携



従来、日本では歯科医師や歯科衛生士が勤める医療機関のほとんどが医科と歯科に分かれていました。しかし近年、医科と歯科恊働の必要性が認められ、大学病院などの医療機関を中心として連携が推進されています。医科と歯科が連携し患者の治療を総合的に行なうことが、医療の向上に寄与すると考えられるようになったのです。病院での一般的な治療に歯周病などの歯科治療を組み合わせる医科歯科連携によって、がんや糖尿病の治療効果が高まることに期待が寄せられています。

医科と歯科の連携が始まったきっかけ

医科と歯科の連携が始まったきっかけ

様々な経緯から各地では連携が始まっていますが、最も多いのは、歯科医師の有志が集まる勉強会で歯科医師たちが結束を固め、医科へ働きかけるというケースです。元来、歯科医療は外来が中心で、入院患者の口腔管理に対する教育は皆無に等しいものでした。医学一般の講義はありましたが断片的であり、医科との連携と聞いて必要性を感じながらも手立てがなく、再度、自分で勉強しなおすべきだと考える歯科医師も多かったようです。

志を同じくした彼ら歯科医師たちに医療、さらには介護に携わるメンバーも加わるようになり、情報収集がより幅広くなっていくことで視野はさらに広がっていきました。医療や介護の現場では食に関する問題があふれ、実は歯科医師の助けを求めていることが多いのです。こうしてお互いを理解し、協力し合う過程の中で医科と歯科の連携はステップアップし、患者の治療を総合的に進めるうえで不可欠だと考えられるようになりました。

また、近年がん治療に従事する医師や看護師たちからも、病変の管理のために歯科との連携を望む声が寄せられています。ただ、実際のところは、どのように連携を始めれば良いのか、どう関われば良いのかわからないと不安を訴える意見も多く、広く浸透していくにはまだ時間がかかりそうです。

医科歯科連携が難しい理由

医科歯科連携が難しい理由

医師や歯科医師を対象にしたある県での調査によると、医科歯科連携の必要性を感じていると答えた人は医師側の9割を超えていたといいます。では、なぜ実現への動きが鈍いかというと、最も大きな理由は医科も歯科も互いに受け身であるというところにあるようです。自ら積極的には動かない、あるいは動けないという事情があるといわれています。

各地ではすでに様々な取り組みを始めているところもあり、事例にはそれぞれの特色があります。他県の連携の進捗状況を気にしつつ慎重な姿勢を見せる医療関係者も多いのですが、他の事例をシステム作りの参考にし、早期の連携を目指す動きも広がり始めたところです。

医科歯科連携の意義

医科歯科連携の意義

歯科は口腔内の疾患の早期発見や誤嚥性肺炎を予防するにあたり、大きな役割を果たします。また近年、口腔内細菌と、糖尿病や虚血性疾患など全身疾患との関連も解明され始めました。がんの治療前の歯科治療やケアは、がんの手術による傷口の感染や抗がん剤・放射線治療で起こる口腔内のトラブルを予防し症状を軽減するとされ、さらなる歯科の可能性も模索されています。

医科歯科の連携による治療は、薬の使用量や入院日数の削減、さらには医療費の抑制にもつながっていきます。

医科歯科連携の現状

医科歯科連携の現状

国立がん研究センターと日本歯科医師会は2010年(平成22年)度、がん研究センターの1都4県の患者を対象に医科歯科連携事業を開始しました。全国レベルでの実施体制の構築を目指し、講習内容のマニュアル化なども進めています。

厚生労働省も連携に取り組む地方自治体向けの助成制度を作るなど普及に乗り出しました。2013年(平成25年)度からは全国10数ヵ所でモデル事業を開始し、数年で約100ヵ所へ広げる予定をしています。

医科歯科連携事業の例

医科歯科連携事業の例

県立静岡がんセンターでは、手術や抗がん剤、放射線治療を受ける患者が、専門講習を受けて認定された登録歯科医から口腔ケアを受けています。この登録歯科医は術後や治療中も継続的に口腔内の衛生管理にあたります。