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歯科医師過剰問題とは



歯科医師の免許を取得した人が増加し、20年以上前から、その過剰な状況が懸念されています。対策の取り組みは行なわれていますが、歯科医院、歯科医師数いずれも増加が続き、歯科医師過剰問題として今後もさらなる大きな問題が生まれていくことが懸念されています。

歯科医師需給バランスの経緯

歯科医師需給バランスの経緯

日本における歯科医師養成の大学の数は、1960年(昭和35年)頃まで国立、公立、私立すべて合わせて7校(東京医科歯科大学大阪大学九州歯科大学日本大学日本歯科大学東京歯科大学大阪歯科大学)ありました。

1965年(昭和40年)頃までにさらに6校の大学(東北大学新潟大学広島大学岩手医科大学神奈川歯科大学愛知学院大学)に歯学部が設置。その後、1980年(昭和55年)代前半にかけ16校に新設、増設されて、2013年(平成25年)においては、国立11校、公立1校、私立17校、合計29の歯学部があります。

生活が豊かになり虫歯が社会問題になり始め、歯科医療のさらなる充実が求められた1960年(昭和35年)頃からの時代を経て、歯科医療費も歯科受診率も横ばいで推移する近年、歯科医師の過剰は増加の一途をたどっています。1980年(昭和55年)代末頃、すでに過剰問題は指摘され、歯科医師削減政策の取り組みはなされましたが有効な対策には及ばず、この問題は残されたまま、さらに深刻になっています。

歯科医師過剰問題の現状

歯科医師過剰問題の現状

歯科医師の新規参入については、1986年(昭和61年)の将来の歯科医師需給に関する検討委員会のあと、入学定員の20%削減が行なわれました。1998年度(平成10年度)の検討会においても、さらにおよそ10%の新規参入歯科医師数の削減が提言されましたが1.7%の削減にとどまっています。

歯科医院を訪れる患者は近年、横ばいの傾向にありながら歯科医師数は依然、毎年、平均1,500人のペースで増えているため、歯科医師1人当たりの患者数は減り歯科いしの過剰は今後ますます深刻化することが予想されています。

2011年(平成23年)厚生労働省の発表によると、日本の歯科医師数は101,576人で、人口10万に対し歯科医師は79.3人となっています。つまり 1,261人に対して歯科医師1人がいることとなり、諸外国の歯科医師数と比較して圧倒的に多いことが分かっています(歯科医師1人に対してアメリカは人口1,680人、イギリスは1,900人、オーストラリアは2,130人、韓国は2,300人)。

歯科医師の過剰によって浮かび上がる問題点

歯科医師の過剰によって浮かび上がる問題点

歯科医師の需要より供給が上回ると、勤務歯科医として十分な修練を積まないまま早々に開業せざるを得なくなります。すると、未熟な開業歯科医が輩出され、質的な向上を望むことが難しくなる恐れがあります。

また、患者数の減少に伴って妥当な歯科医療提供とは関係のない部分での競争を起こす恐れもあります。患者数が極端に減少した歯科医院では一定の収入を確保するため、過剰な診療を施す危険性も考えられます。もちろん、歯科医療費、ひいては国民負担費の増加につながることも懸念する必要があります。

こうした歯科医院で心配される経営不安は、歯科医師を目指す青年たちの勤労意欲低下にもつながりかねません。歯科医師の職業としての魅力が低下してしまうと、歯科医療の従事を目指す歯科大学学生の減少を引き起こし、優秀な人材を求められないという悪循環をも生み出してしまう恐れがあるのです。

問題点解決のために取り組むべき課題

問題点解決のために取り組むべき課題

今後、大学の入学定員については積極的な削減を図り、より優秀な学生のみ入学させるべきであるという声に各大学は対応を迫られています。また、歯科大学の統廃合の実施にも期待が寄せられています。一方、医科との連携を求める声や、官公庁における積極的な歯科医師の採用を望む声もあがっています。