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医療施設の種類「精神科病院」



精神障害の治療やケアを行なう専門病院である精神科病院。かつては精神障害への偏見や差別から誤ったイメージでとらえられがちな医療機関でした。現在では、法律の整備や、関係者の努力によって、受診しやすい環境の整備や充実した医療の提供が進められています。

精神科病院の定義

精神科病院の定義

精神科病院とは、精神病の治療やケアに集中的に対応できる専門の職員を有し、外来診療だけでなく入院設備を備えている専門病院を指します。かつては精神病院の呼称が一般的に使われていましたが、精神障害に対する偏見や差別から、診察に訪れにくいイメージが強くありました。2006年(平成18年)には「精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律」が施行され、行政上使用される用語として、精神科病院と改められました。

精神科病院の他に、精神科治療を行なう医療機関として、診療科目に「神経科」「心療内科」などを掲げる町中の診療所や、総合病院の精神科などがあります。

精神科病院の現状

精神科病院の現状

現在、精神科と精神病床を有する病院数は、1,667ヵ所(平成22年厚生労働省の医療施設調査)と、過去5年間からのデータと比較しても特に大きな変化は見られません。それに対して、精神科や心療内科を標榜する一般診療所は増加傾向にあり、2008年(平成20年)調べでは2,129ヵ所でしたが、2011年(平成23年)では9,603ヵ所となっています。また、患者数も増加傾向で、2011年(平成23年)調べでは320万人と300万人を超えています。中でも、躁うつ病(そううつ病)やアルツハイマーの患者が増えており、年齢別では65歳以上の高齢者が多く見られるようになっています。

精神科病院での入院

精神科病院での入院

1964年(昭和39年)に起きた、ライシャワー駐日大使刺傷事件以降、日本では社会防衛や障害者の生命保護などの観点から、精神障害者を積極的に入院させる入院中心主義の傾向がありました。精神障害者が加害者であったことから、その隔離政策が進められました。しかし、近年では法改正や入院制度の改革が行なわれ、精神障害者自身の同意に基づく任意入院制度が取り入れられ、入院や治療に関しても本人の同意が必要になるなど、精神科病院の体質も変化してきました。

しかしながら、自らが病気であることや治療が必要であることを理解しない場合も多く、このような患者が精神保健指定医の診察で、医療や保護が必要であると認められた場合は、保護者の同意を得て医療保護入院(本人の意志によらない入院)を行なうことができます。また、自傷他害(自らや他者を傷付けること)のおそれがある場合は、主に警察官から保健所への通報により保健所が手配した精神保健指定医2名の鑑定を経て精神科病院への措置入院が行なわれます。

精神科病院の問題点

精神科病院の問題点

日本では、人口に対する精神科の病床数が他の先進諸国に比べて多く、入院期間も長いという傾向があり、入院患者がなかなか減少しないという実態があります。一部には「患者が地域社会で安心して暮らせるような制度を推進しておらず、日本の精神科医療はまだ入院という方法に頼っている」という意見もあり、このような日本の現状に対して1968年(昭和43年)には世界保健機構(WHO)から、1985年(昭和60年)には国連から、法制度を改善するように勧告を受けました。

しかし、依然として精神障害者への偏見が存在しており、社会に戻す環境整備が整わない、民間病院が多く簡単に病床を減らせない(入院患者の減少は病院の死活にかかわる)といった事情から、問題解決はなかなか進んでいないのが現状です。