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【医師監修】陰股部がかゆくなったり、ブツブツができたりする「いんきんたむし」。いんきんたむしを発症したらすぐに治療を開始したほうが良いのですが、デリケートな部分のため、病院に行きづらくて悩んでしまう方も多いですよね。そんな悩みを解消するために、今回は「病院(皮膚科)でのいんきんたむし治療の流れ」について解説します!

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いんきんたむしは何科の病院?皮膚科で良いの?受診と治療まとめ

いんきんたむしについて

気温が高くなると、よりかゆみを増すいんきんたむし。

いんきんたむしは「股部白癬(こぶはくせん)」とも呼ばれ、不衛生だった時代には感染する人がしばしば見られましたが、衛生環境の整った現代ではそれほど一般的なものでもなくなってきました。

いんきんたむしと聞くと陰部特有の病気と思われがちですが、実はいんきんたむしは「水虫と同じ菌」が原因の病気。

そのため、皮膚科の病院での治療も、基本的には水虫と同じように外用薬で行なうと考えてもらって大丈夫です。

今回は、いんきんたむしの診察方法や治療法についてお話しします。
いんきんたむしの実態を知り、正しい予防法と治療法を学びましょう。

そもそもいんきんたむしとは?

そもそもいんきんたむしとは?

いんきんたむしは、水虫の菌と同じ「白癬菌(はくせんきん)」が原因の病気です。

そもそも白癬菌とはカビの一種で、ジメジメしたところで繁殖しやすく、また実際に定着するまでに一定の時間を要するという特徴を持っています。

白癬菌には多くの種類があり、感染する部位によって呼び方が変わるのも特徴。
足の指などに感染すると「水虫」、足の爪に感染すると「爪水虫」、頭部に感染したものを「しらくも」、他のからだ(体部)の白癬菌感染症は「たむし」と言われています。

そしてその中で、陰股部に感染したものが「いんきんたむし」。
白癬菌が股間に付着して増殖することによって発症に至り、かゆみなどの症状を起こします。

いんきんたむしと言うと、昔から「男性の陰部の病気」という印象が強いのですが、正しくは男女を問わず感染するもの。
お尻から股関節内側、陰部まで広く感染する可能性があるため、注意が必要です。

いんきんたむしの原因(感染経路)

いんきんたむしの原因(感染経路)と症状

いんきんたむしの原因となる白癬菌には、様々な感染経路が考えられます。

いんきんたむしの感染経路:共同で使用するタオルなど

例えば、共同で使用するタオル。
昔は共同浴場なども今より衛生的ではなかったため、タオルを介して白癬菌が感染することも多くありました。

今でも水虫などは、共同浴場や不特定多数の人が裸足で歩くカーペットから感染することがありますが、陰股部は足に比べて露出する機会が少なく、共同浴場も衛生的になってきているため、感染する可能性は低くなってきています。

しかし、まったく感染のリスクがないわけではありません。
やはり共同で使用するサウナのタオルや、布製のカバーがしてあるトイレの便座など、陰股部が直接触れる可能性がある場所では注意が必要です。

いんきんたむしの感染経路:性行為など

また、体が密着するような格闘技や、性行為などでも感染することがありますし、自分や他人の水虫がいんきんたむしを引き起こすこともあります。

しかし、白癬菌が体に着いても、すぐにいんきんたむしの症状が出るというわけではありません。

いんきんたむしの症状

いんきんたむしの症状

白癬菌は、皮膚に侵食して増殖するまでにおよそ24時間かかると言われているため、早い段階で体を洗い流し、白癬菌が増殖できない環境にすれば良いと考えられています。

それでも感染し菌が増殖してしまった場合には、陰股部に小さなブツブツや水膨れなどができ、ひどくなると赤くただれたり、黒ずんだりすることも。

また、いんきんたむしの症状には「かゆみ」もありますが、「常にかゆみを感じる」人もいれば、「体温が上がったときや蒸れたときにだけ感じる」人もいるなど、個人差があります。

いんきんたむしは、どんな環境(温度・湿度)で感染するの?

いんきんたむしでは、服装などの温度・湿度に気をつける

先程もお伝えした通り、白癬菌はカビの一種。

そのため、一般的なカビと同じように高温多湿を好み、そのような環境だと感染リスクも高くなります。

低温で乾燥している場所であれば、菌が付着しても皮膚に浸透するまでに時間がかかりますし、仮に感染しても繁殖力が抑えられるので、症状が現れにくいのです。

いんきんたむしの場合は感染する場所が陰股部なので、衣類を数枚重ねていることが多く、また体温も高いまま維持されやすいため、菌が繁殖しやすいと言えます。

普段からなるべく通気性を意識し、蒸れに注意しておくと良いでしょう。

いんきんたむしは何科の病院を受診するの?検査は?

いんきんたむしは何科に行くべき?検査で視診はあるの?

いんきんたむしは皮膚科の病院を受診する

いんきんたむしは、皮膚科の病院で治療するのが一般的です。

女性のいんきんたむしで産婦人科の病院の受診でも良い場合

しかし、いんきんたむしと似た病気に「カンジタ」という性病があります。

この場合は泌尿器科や、女性の場合は産婦人科を受診するのが一般的なので、いんきんたむしなのかカンジタなのか判断できないときは、皮膚科にこだわらず受診しやすい病院を選びましょう。

いんきんたむしの検査

いんきんたむしの検査は、皮膚の角層など白癬菌が寄生している部分をはぎ取って顕微鏡で観察し、白癬菌がいるかいないかを判断します。
そのため、どうしても視診は避けられないと考えたほうが良いでしょう。

しかし患部のすべてを見なければならないわけではなく、皮膚の一部をはぎ取って顕微鏡で観察すれば良いので、患部を見られたくない場合はある程度隠すこともできます。

恥ずかしくても病院での治療が大切な理由

いんきんたむしは時間の経過と共に症状が広がっていく可能性が高く、治るまでに時間がかかる病気です。

羞恥心からいつまでもかゆみを我慢したり、他人に感染させるリスクを負ったりするよりも、すぐに病院を受診して治療に専念するほうが結果的にメリットは多くなります。

場所が場所だけに恥ずかしい気持ちもあるかもしれませんが、いんきんたむしは自然治癒することはありませんので、早めに病院を受診しましょう。

病院(皮膚科)でのいんきんたむしの治療方法は?

病院(皮膚科)でのいんきんたむしの治療方法は?

いんきんたむしの治療は塗り薬が基本

皮膚科の病院で白癬菌が見つかった場合、基本的には抗真菌作用のある塗り薬を処方されますので、直接患部に塗り付けて症状が改善するのを待ちます。

薬で患部に侵食している菌を死滅させて皮膚の状態の改善を目指すのが、皮膚科の病院で行なわれる治療です。

水虫などは、皮膚が厚くなって薬が浸透しない場合に飲み薬が処方されることもありますが、いんきんたむしの場合は塗り薬だけで十分対応できることがほとんどだと考えられています。

いんきんたむしの治療は再発に気を付ける

注意しなければならないのは、「皮膚の奥まで浸食してしまう」という白癬菌の性質。

「症状はなくなったしもう完治したのだろう」と勝手に判断すると、皮膚の奥に残っていた白癬菌が増殖して、症状が再発する可能性があります。

薬は、医師の指示が出るまでは継続的に使用するようにしましょう。

通常のいんきんたむしであれば塗り薬だけでも2週間程度で完治する傾向にあるようですが、悪化している場合などはもう少し時間がかかると考えられています。

いんきんたむしの治療は高温多湿に気を付けて行なう

いんきんたむしや水虫の原因である白癬菌は高温多湿を好みますので、低温や乾燥など、なるべく白癬菌が嫌う環境を作るように心がけることが大切です。

いんきんたむしの予防には、密着した下着やパンツを選択せず、通気性の良い素材やゆとりある形状を選ぶことが重要ですし、入浴後に体をよく乾かしてから下着を着用することも効果が期待できます。

特に梅雨の時期や夏場には白癬菌の繁殖が活発になりますので、もしやと思ったら、24時間以内に体を隅々まできれいにし、なるべく乾燥させるように心がけて、いんきんたむしを予防しましょう。

※この記事は、2017年5月時点の情報に基づいて作成されています。

監修医師プロフィール

産業医 山田 琢之たくじ 先生 (エスエル医療グループ栄内科

エスエル医療グループ栄内科 院長 山田 琢之先生

略歴

昭和30年
愛知県生まれ
昭和54年
愛知医科大学卒業
名古屋大学医学部予防医学教室入局
昭和60年
名古屋市職員健康管理センター所長
名古屋市産業医
平成5年
医学博士(名古屋大学)
平成6年
愛知医科大学助教授(産業保健科学センター)
平成8年
名古屋大学医学部講師(非常勤:予防医学)
平成12年
エスエル医療グループ「栄内科」院長
なごや労働衛生コンサルタント事務所長
平成13年
愛知医科大学客員教授
平成20年
日本労働安全衛生コンサルタント会愛知支部長

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