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【医師監修】デスクワークやスマホの操作をしていると、ついつい背中が丸まって「猫背」になってしまうという方は多いですよね。でも猫背を放っておくと、肩こりや疲れやすさ、内臓の圧迫など、様々な弊害を生んでしまうかもしれません!今回は「猫背の原因」や、「整形外科の保険適用内で治療できる猫背」についてお話します。

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猫背は何科に行けば良い?整形外科の病院で治すの?

猫背は整形外科の病院で治せるの?

「治さなきゃ!」とは思うけれど、なかなか治すのが難しい猫背。

周りに猫背の人がいたり、自分も知らず知らずのうちに猫背になってしまっていたりと、猫背は誰にでも起こりうる身近なものです。

猫背になる原因はいくつかあり、その原因によって治し方も異なります。
場合によっては、整形外科やリハビリ科の病院を受診しなくてはならないことも…。

ただし、すべての「猫背」が病院での治療が必要なものというわけではなく、「背中が丸まっているだけで痛みなどはない」など、他の症状を伴わない場合は、保険適用にはなりません。

今回は、知っているようで意外と知らない、猫背についてのお話です。

猫背の原因とは?

猫背の原因とは?

猫背の原因は姿勢だけではない

猫背に関する記述を見てみると、猫背になる原因のほとんどは「姿勢」にあると記載されています。

常に前かがみで姿勢の悪い人や、長時間パソコンに向かって仕事をする人、あるいはクーラーの効きすぎた部屋にいる人や精神的ストレスを感じ続けている人などは体が緊張してしまい、猫背になりやすいのです。

人間の頭は、首の骨である「頸椎(けいつい)」が支えています。
そこから、胸や腰の骨である「胸椎(きょうつい)」「腰椎(ようつい)」へと骨が重なっており、これを総称して「背骨」と呼んでいるのです。

猫背の問題は、この背骨が通常の位置よりも前方で固定されて、頭部が前に出てしまうこと。

本来、背骨はS字のように湾曲した状態で、頭部の重みをクッションのように分散して支えています。

しかし、猫背になり頭部が前方に出てしまうと、まっすぐに背骨で支えるはずの頭が前方にずれてしまうので、首から肩にかけての筋肉で頭を支えることに。

結果として筋肉が緊張して、肩こりの原因にもなってしまうのです。

また、筋力があるうちは頭部を筋肉で支えることができるのですが、加齢などによって筋力が低下してしまうと、頭を支える筋力が維持できなくなり、前屈状態になることもあります。

高齢者の場合は猫背という言葉よりも、円背(えんばい)亀背(きはい)などの用語が使われますが、ひどくなると腰から首までの間で体が90度曲がってしまうこともあるのです。

注意したいのは、猫背の原因が姿勢だけにあるわけではないという点。

高齢者に起こりがちなのは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を原因とした背骨の圧迫骨折や、骨の摩耗・変形などが原因でなる円背(猫背)です。

この場合は、背中が曲がってしまった根本的な原因を治療することになるかもしれないので、早期に整形外科の病院を受診する必要があります。

猫背の種類(首猫背、一般型、骨盤前傾型、骨盤後傾型)

猫背の種類

猫背とは背中が内側に曲がった状態を指しますが、首から腰にかけてのどの部分が湾曲しているかによって、いくつかの種類に分けられます。

ストレートネック(首猫背)

ストレートネック

ストレートネック(首猫背)の症状

最近よく話題に上がる猫背で、デスクワークの人やスマートフォンなどを長時間使用する人に起こりがちなのが、「ストレートネック(首猫背)」と呼ばれる症状です。

本来湾曲してクッションの役割を担う頸椎が猫背によって前方にまっすぐ伸びてしまい、背中の筋肉で引っ張り上げるような姿勢になってしまいます。

ストレートネック(首猫背)の原因

一般的な猫背は、背骨の中央部分から曲がって頭が前方に出てしまっている姿勢です。
背中の筋力の低下によって、姿勢が保てない人に多く見られます。

猫背は、「背骨の上部辺りが湾曲するもの」というイメージを持っている人が多いですよね。
しかし、実は猫背のなかには、骨盤が原因のものもあります。

骨盤が原因の猫背

骨盤が原因の猫背

骨盤が原因の猫背には、「骨盤前傾型」「骨盤後傾型」があります。

骨盤前傾型の猫背

骨盤の前傾が原因の猫背は、腰椎部分が前に傾くことで腰椎が反ってしまい、バランスを取るために背骨が曲がり、頭が前に出てしまうのです。

骨盤後傾型の猫背

また、骨盤が後傾することでもバランスが悪くなってしまうので、これも猫背になって頭が前方に出ます。

椅子の座り方が悪い人は、骨盤が後傾していることが多いもの。
最近では、この「骨盤後傾型猫背」が増加していると言われています。

保険がきく猫背、きかない猫背

保険がきく猫背、きかない猫背

そもそも猫背は、保険が適用できるの?

背骨が曲がって猫背になっているからと言って、すぐに治療が必要な状況とは限りません。

猫背が原因の肩こりや頭痛は、保険が適用できるの?

また、猫背が原因で肩こりになったり頭痛が起こったりしますが、これも基本的には「治療」の対象にはならないため、整形外科などの病院に行ったとしても、「保険は適用されない」ということになります。

このような場合、基本的にはストレッチや筋力トレーニング、姿勢を矯正する補助具などによって猫背を改善させる方法が考えられますが、いずれも医療費は保険適用にならず、10割の自己負担です。

加齢が原因の猫背は、保険が適用できるの?

ただし前述した通り、加齢(骨や筋力の衰え)によって起こる疾患が原因で猫背になってしまった場合は、「治療が必要」と判断されるため、保険適用になります。

高齢になると非常に起こりやすいのが、骨の損傷。

実際に加齢が原因で骨を損傷した場合は、手術を行なわず経過を観察することも多々ありますが、この場合もレントゲン撮影や痛みを軽減させるための薬物療法などにかかる治療費には保険が適用されます。

猫背が原因のヘルニアや骨の変形は、保険が適用できるの?

直接猫背に保険が適用されるわけではありませんが、猫背が原因でヘルニアなどの疾患になった場合や、骨が変形してしまっている場合なども、保険適用の対象です。

本来であれば、治療が必要になる前に自分自身で猫背を治すように努めることが理想ですが、猫背が原因と思われる痛みを感じた場合には、一度整形外科などの病院を受診してみると良いでしょう。

猫背になると困ることは?

猫背になると困ることは?

猫背のときの背骨の状態は本来の背骨の形からは逸脱しており、「理想的な位置で頭を支える」ことができていないため、いろんなところに負荷がかかってしまいます。

それによって、背中の筋肉や首の筋肉が緊張し続けて肩こりを発症したり、そもそも立つ姿勢や歩く姿勢が悪くなることで、疲れやすくなったりするのです。

また、骨盤が傾斜しているタイプの猫背は内臓を圧迫することもありますし、ひどい猫背はヘルニアを引き起こして、手足のしびれが発生することもあります。

見た目も、姿勢が悪いと自信がなさそうに見えますし、猫背にはデメリットしかないと言えそうです。

猫背は何科の病院を受診するべきなの?

猫背は何科を受診するべきなの?

良いことがない猫背ですが、なかなか治せず、どうすれば治るのかと悩む人も多いと思います。

猫背を治すには、基本的にはストレッチや筋力トレーニング、そして日ごろから姿勢を良くしようと心がける気持ちが大事です。

猫背は、「病院を受診すれば一発で治る」というものではありません。

猫背は、整形外科の病院受診が一般的

しかし、猫背につながる原因がある場合には、整形外科などの病院を受診することがすすめられます。

例えば背骨に強い痛みがある場合や、大きな衝撃を受けて背筋が伸ばせないなど、猫背の原因が明らかに筋力の低下ではない場合は、整形外科の病院を受診しましょう。

また、どうしても肩こりがひどい場合など、猫背が原因と思われる症状に悩まされている人は、保険適用外にはなりますがリハビリ科や接骨院などでストレッチや筋力トレーニングの指導を受けたり、緊張した筋肉をほぐしてもらって状態を改善したりする方法もあります。

猫背の治療方法とは?

猫背の治療方法とは?

ある程度の筋力がある人の場合、猫背の治療法でおすすめなのはストレッチと筋力トレーニングです。

ストレッチと筋トレで猫背を改善

背中の筋力が弱まることによって前傾姿勢(猫背)になってしまうので、まずは背中の筋肉を強化しましょう。

一方で、長年猫背の人は、背中の筋肉が緊張してしまい固く凝り固まっていることが多いので、筋肉をほぐすストレッチも同時に行ないます。

骨にゆがみがある場合は接骨院などで整えることで一時的に症状が良くなることもありますが、根本的に体を支える力がなければ、結局猫背を繰り返してしまうことに。

日頃の姿勢に気を付けて、猫背を改善

まずは、日ごろから姿勢に気を付けること、そしてパソコンやスマートフォンなどを長時間使用する場合には、定期的にストレッチを行なう癖を付けることから始めると良いでしょう。

猫背のままでいると、年齢とともに体にかかる負担が大きくなります。

骨の変形や内臓の圧迫、神経への影響など様々な弊害がありますので、筋力があるうちに姿勢を直し、猫背から脱却するように心がけましょう。

■参考参照サイト:3.背骨の仕組みと、腰痛の仕組み | 腰の痛み痺れの原因について | 腰と首の健康コラム|椎間板ヘルニアのレーザー治療 PLDD専門クリニック 伊東くりにっく

※この記事は、2017年4月時点の情報に基づいて作成されています。

監修医師プロフィール

産業医 山田 琢之たくじ 先生 (エスエル医療グループ栄内科

エスエル医療グループ栄内科 院長 山田 琢之先生

略歴

昭和30年
愛知県生まれ
昭和54年
愛知医科大学卒業
名古屋大学医学部予防医学教室入局
昭和60年
名古屋市職員健康管理センター所長
名古屋市産業医
平成5年
医学博士(名古屋大学)
平成6年
愛知医科大学助教授(産業保健科学センター)
平成8年
名古屋大学医学部講師(非常勤:予防医学)
平成12年
エスエル医療グループ「栄内科」院長
なごや労働衛生コンサルタント事務所長
平成13年
愛知医科大学客員教授
平成20年
日本労働安全衛生コンサルタント会愛知支部長

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