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【医師監修】耳鳴り、難聴、耳詰まり、めまいの発作を「繰り返す」メニエール病。素人では判断しづらい病気と言われています。今回はメニエール病の症状や治療法、そしてメニエール病と症状が似ていて間違いやすい病気についてのお話です。

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めまい、耳鳴り、難聴…メニエール病の症状と治療、似た病気まとめ

めまい、耳鳴り、難聴…メニエール病の症状と治療

一般的に、ストレスを抱えた若い女性に多いと言われる「メニエール病」

耳鳴り、難聴、耳詰まりを伴うめまいの発作を「繰り返す」ことが診断基準として規定されていますが、めまいの種類によっては症状の出方が分かりにくく、素人ではメニエール病かどうか判断しづらいと言われています。

今回はメニエール病の症状や治療法、そしてメニエール病と症状が似ていて間違いやすい病気についてのお話です。

メニエール病とは?

メニエール病とは?

「メニエール病はめまいを伴う病気」という認識の人が多いと思いますが、実はメニエール病の症状はめまい以外にも多岐にわたります。

メニエール病はめまいに加えて「耳鳴り」「難聴」「耳づまり」の症状が出やすく、その4つが合わさった症状が同時に起き、そして何度も繰り返される病気です。

その理由は、メニエール病の原因が三半規管を含む「内耳(ないじ)」という部分にあり、内耳がいくつかの器官に分かれているから。

耳の重要な器官である内耳の機能と、メニエール病を引き起こす原因を知ることで、メニエール病を深く理解できるようになります。

そのために次の章では内耳の機能についても詳しくお話しますので、しっかり確認していきましょう。

■参考参照サイト:メニエール病について | 平井すばるクリニック

メニエール病の原因

メニエール病の原因

メニエール病の原因は、内耳にある「三半規管」「蝸牛管(かぎゅうかん)」といった器官のリンパ液が必要以上に増えてしまうこと。

もともと内耳はリンパ液で満たされていますが、何らかの原因でこのリンパ液が増加しすぎてしまうと、三半規管や蝸牛管が圧迫され、正しく機能できなくなってしまいます。

そして機能が阻害された場所によって、現れる症状も異なってくるのです。

内リンパ水腫(内耳のリンパが増え、水ぶくれの状態)

何らかの原因によってリンパ液が増えて三半規管や蝸牛管などが圧迫される状態を「内リンパ水腫(すいしゅ)」といい、これがメニエール病の原因です。

根底にある原因

内耳にあるリンパ液が増加する理由は、はっきり解明されてはいません。
ただ、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどが原因となる可能性が指摘されています。

■参考参照サイト:【医師監修】メニエール病とは? 病気になる原因と症状を知っておこう!| 耳・鼻・喉の健康情報局(川村耳鼻咽喉科公式ブログ)

メニエール病の症状

メニエール病の症状

メニエール病は、三半規管内のリンパ液が増加する場合と、蝸牛管のリンパ液が増加する場合、そして両方のリンパ液が増加する場合とで症状が異なります。

症状の種類

三半規管は平衡感覚を保つために必要な器官だというのは有名ですが、この三半規管内のリンパ液が増えすぎると三半規管の働きが狂ってしまうため、主にめまいなどの症状が出ます。

一方、蝸牛管は音の伝達を主な役割とする器官。

そのため、蝸牛管のリンパ液が増加してしまうと耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りがしたり、あるいは音が響くような聞こえ方をしたりします。

初期の症状

初期の症状

メニエール病の定義は、めまい・難聴などの症状が「繰り返し」発症すること。

そのため、一度メニエール病に該当する症状が出ても、その時点でメニエール病と診断されることはありません。

メニエール病の初期症状で重視されるのは、めまいでも聞こえ方の異常でも、繰り返し発症しているかどうかです。

それも、1回の症状が10分程度と短いよりも、1回が数十分から数時間にわたって続く場合のほうが、メニエール病の疑いが強くなります。

活動期の症状

活動期の症状

メニエール病の活動期とは、めまいや聞こえにくさなどの発作が起こる時期で、数ヵ月から1年近く続きます。

その後は、数ヵ月に1回程度の断続的な発作が起こる時期へと移行しますが、活動期の間は初期よりも重たい症状に耐えなければいけません。

慢性期の症状

慢性期とは、めまいなどの発作が治まりきらず続いている時期、あるいは、発作はなくなったものの精神的な不安が治まらない時期のことです。

メニエール病は、症状が重たい時期は強い苦痛を味わうため、その記憶が原因で日常生活に支障をきたす場合もあります。

メニエール病の可能性をチェック

メニエール病の可能性をチェック

メニエール病以外にも、めまいや難聴を引き起こす病気は存在します。

そのため、メニエール病かどうかを自己判断するのは避けたいところです。

ただし、次の症状が繰り返し出ているような場合はメニエール病の可能性が高いため、すぐに耳鼻科を受診したほうが良いでしょう。

  • 普段と違いふわふわした感覚に襲われることがある
  • 座ったり、横になったりしていても目が回ることがある
  • 1回の症状が20分以上続く
  • めまいなどを感じるときに吐きそうになる(吐くことがある)
  • 普段より明らかに耳が聞こえにくいことがある
  • 長時間にわたって耳鳴りが続くことがある

■参考参照サイト:メニエール病(Meniere病) | 診療内容 | 西東京市田無の耳鼻科 田無耳鼻咽喉科クリニック

メニエール病の検査

メニエール病の検査

メニエール病の検査、メニエール病かそれ以外の病気かを判断するためにも欠かすことができません。

時には、脳神経に異常が見つかることもあります。

基本的には耳鼻科で目や耳の状態を検査するのが一般的です。

メニエール病の診断基準

メニエール病か否かを診断する基準は第一に、めまいや耳の聞こえにくさなどの症状が繰り返し起こり、それが長時間にわたって継続することです。

加えて検査で、突発性難聴や脳神経系の異常、その他類似症状をもたらす病気ではないことを突き止めなければなりません。

そのため、確実なのは

  • 神経学的検査(脳、脊髄、神経の機能を調べる検査)
  • 平衡機能検査(目の動きを観察してめまいの原因を調査する検査)
  • 聴力検査
  • CTやMRIといった画像検査
  • グリセロール検査(内耳の内リンパ水腫の有無を確認するための検査)
  • 蝸電図検査(内耳の神経機能の検査)
  • フロセミド検査(内リンパ水腫の利尿作用の検査)

を検討することです。

メニエール病の検査の種類

メニエール病の検査で行なわれるのは、耳の聞こえ方が正常かどうかを調べる聴力検査と、めまいの原因となる目の揺れの程度を調べる眼振検査です。

しかし確実な診断を出すためには、先程「メニエール病の診断基準」の章で記述した検査も行なう必要があります。

メニエール病の治療

メニエール病の治療

メニエール病の原因であるリンパ水腫の要因はいまだにはっきりしていないところが多いため、現状では発作を抑えることに重きを置いた治療を行ないます。

メニエール病の薬物療法

メニエール病治療の基本は薬物療法で、めまい止めや利尿剤の服薬です。

症状が重度で嘔吐を繰り返すような場合には、点滴が選択されることもあります。

症状を抑えると同時に抗不安薬や循環改善薬、ビタミン剤などを服用することで発作の症状を軽減させる効果も期待できます。

手術(入院が必要)

症状が重度で頻繁に起こる場合には、内耳に溜まったリンパ液を排出させる排出路を作る「内リンパ嚢(のう)手術」が選択されることもあります。

この手術は、1泊2日程度の入院が必要です。

■参考参照サイト:内リンパ嚢手術(メニエール病で薬物治療で治らない方) 医療法人顕夢会ひろしば耳鼻咽喉科

メニエール病と症状が似た病気

メニエール病と症状が似た病気

ここでは、メニエール病と間違えやすい病気についてお話します。

突発性難聴

突発性難聴は、メニエール病と同様に難聴や耳鳴り、めまいの症状が出ます。

メニエール病との大きな違いは、症状が突発的であり、かつ一時的なものである点です。
「難聴や耳鳴りの症状が出たものの繰り返し起こるわけではない」という場合は、突発性難聴を疑いましょう。

その他の似た病気

めまいや難聴、耳鳴りなどを引き起こす病気には、「中枢性疾患」や「感染症(内耳梅毒など)」、「聴神経腫瘍」、などがあります。

メニエール病と断定する前に、これらの病気の可能性がないか確認しましょう。

メニエール病の対処として具体的に気を付けること

メニエール病の原因は、いまだにはっきりしていないのが実状です。

しかし、ストレスや生活習慣の乱れなどは、メニエール病と関係が深いと考えられています。

まずは、それらを見直してみましょう。

症状が出る前兆

症状が出る前兆

軽度であれば、突然のめまいや耳鳴り、耳の詰まりなどを感じたことのある人は多いのではないでしょうか。

こういった初期の段階で、代謝を促すような運動やビタミンの摂取を心がけるのは、メニエール病の予防に有効だと言われています。

また、早い段階で耳鼻科を受診すれば、利尿剤や循環改善薬などが処方される場合もあるでしょう。

ストレスをためこまない

ストレスをためこまないようにする

メニエール病は、ストレスが原因のひとつだと言われています。

ストレスはメニエール病に限らず、心身にとって良いものではありません。

過度にストレスを感じる場合は、環境を変えたり発散する方法を考えたりすることで、ストレスをためこみ続けない工夫が必要です。

生活習慣の見直し(食事、禁煙、運動、睡眠)

食事、禁煙、運動、睡眠など生活習慣の見直し

人間は、突発的な出来事が続くとストレスがかかります。

普段から規則正しい生活を心がけ、働きすぎず適度な運動としっかり睡眠時間を確保することを意識しましょう。

喫煙やアルコールの飲みすぎも体の調子を崩す原因になりますし、食生活の乱れも万病のもとです。

生活習慣を見直すことでメニエール病だけでなく、様々な病気に強い体が作られます。
メニエール病に悩まされている方はまず1度、自身の生活を見直してみましょう。

■参考参照サイト:

※この記事は、2018年1月時点の情報に基づいて作成されています。

監修医師プロフィール

産業医 山田 琢之たくじ 先生 (エスエル医療グループ栄内科

エスエル医療グループ栄内科 院長 山田 琢之先生

略歴

昭和30年
愛知県生まれ
昭和54年
愛知医科大学卒業
名古屋大学医学部予防医学教室入局
昭和60年
名古屋市職員健康管理センター所長
名古屋市産業医
平成5年
医学博士(名古屋大学)
平成6年
愛知医科大学助教授(産業保健科学センター)
平成8年
名古屋大学医学部講師(非常勤:予防医学)
平成12年
エスエル医療グループ「栄内科」院長
なごや労働衛生コンサルタント事務所長
平成13年
愛知医科大学客員教授
平成20年
日本労働安全衛生コンサルタント会愛知支部長

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